スケボー界に東京五輪の新星!12歳・織田夢海3位 強化候補へ前進

[ 2019年2月24日 05:30 ]

スケートボード 日本オープン・ストリート選手権第1日 ( 2019年2月23日    ムラサキパーク東京 )

トリックを決めて3位となった12才の織田夢海(撮影・西川祐介)
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 新種目として実施される20年東京五輪へ向けた強化候補選手の選考会を兼ねて女子が行われ、17歳の藤沢虹々可(ななか)が17・9点で優勝した。2位に13歳の中山楓奈(ふうな)、3位に12歳の織田夢海(ゆめか)が入った。ストリート種目は今大会と5月10〜12日の全日本選手権(新潟県村上市)の合計得点で国際大会へ優先派遣される強化候補選手男女各3人が決まり、東京を目指すことになる。

 東京五輪代表争いのスタートとなった大会で、12歳の織田が3位に食い込んだ。20人が出場した予選を3位通過。8人で争う決勝は45秒の演技「ラン」2本、一発技「ベストトリック」5本の計7本から上位得点4本の合計を競う「ストリートリーグ」が国内初採用されたが、ベストトリックの4本目でジャンプしながらボードを一回転させるフリップを決めて3位をキープ。「去年は2位だったから悔しいけど、大技を決められてうれしかった」とはにかんだ。

 スノーボードに取り組んでいた小2のオフシーズン、近所にあった練習場の看板を見てスケボーも始めた。平日1〜2時間、週末は3〜4時間の練習で、昨年11月に米国で開催された大会の14歳以下部門で優勝。今年1月には世界選手権(ブラジル)初出場で準決勝進出と健闘した。その際に「ストリートリーグ」方式も体験しており、「楽しかった。自信を持ってできるようになった」と話した。

 06年10月30日生まれの小6で、東京五輪開幕時は13歳9カ月。出場すれば、92年バルセロナ五輪競泳女子で14歳6日で金メダルを獲得した岩崎恭子を抜く、日本最年少記録となる。「東京五輪?出たいです」と話したが、目標は「米国へ行って世界一になりたい」と大きい。今大会3位の賞金は5万円。使い道を聞かれると「米国(の大会)へ行くのに使う」と迷いなく答えた。

 《代表争い 17歳西村がリード》階段や手すりのような構造物が設置されたコースで争うストリート種目の女子は、17歳の西村碧莉(あおり、写真)が代表争いを大きくリードする。プロツアー「ストリートリーグ」で活躍し、1月の世界選手権では初優勝して金メダル候補に躍り出た。この日優勝した藤沢は17歳だが、2位の中山が13歳、3位の織田が12歳、4位の西矢が11歳と10代前半選手の成長もめざましい。また、パイプ状の構造物を組み合わせたコースで行われるパーク種目の女子でも、16歳の四十住(よそずみ)さくらが昨年の世界選手権で優勝。準優勝の中村貴咲も18歳で、2人の代表入りが有力だ。

 ▽東京五輪への道 男女のパークとストリートの4種目で出場枠は各20人。1種目あたり1カ国最大3人まで。今年10月以降に開催される世界選手権の上位3人が最優先され、続いて20年6月1日時点の「五輪ランキング」上位16人が出場権を得る。同ランクは19年シーズン(19年1月〜9月15日)の3大会、20年シーズン(19年9月16日〜5月31日)の6大会の最大ポイントを合算して争う。各種目1枠ずつ開催国枠もあり、出場権を得ていないランク最上位選手となる予定。

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