13歳三浦、4回転成功!3位に「努力が少し報われた」

[ 2019年2月6日 05:30 ]

全国中学スケート大会最終日 ( 2019年2月5日    長野市ビッグハット )

銅メダルを手に笑顔の三浦佳生
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 フィギュアスケート男子フリーではショートプログラム(SP)3位の三浦佳生(かお、東京・馬込東1年)が112・91点で3位、合計176・44点で総合3位に入った。13歳ながら4回転トーループを成功させ、将来性の高さを見せつけた。女子フリーではSP4位の住吉りをん(東京・原宿外苑3年)が全体トップの118・79点、合計174・69点の逆転で初優勝を飾った。

 新星と呼ぶにふさわしい、美しい軌道だった。冒頭のトリプルアクセルこそ失敗した三浦だが、続く4回転トーループを力強く成功。後半は多くのミスが出たが、プライドを持つジャンプだけは譲れなかった。日本連盟の強化選手Bに指定される3年の2人には及ばなかったものの、堂々の3位。「努力が少し報われたかなと。この年で4回転をやっている選手は少ない。そこはこだわった」と振り返った。

 発展途上の13歳。まだ課題が多いからこそ、武器として磨くのが4回転トーループ。「4回転を跳ばないと他のジュニアの選手に追いつかないと思って始めた」。昨年5月の練習で初めて着氷。大技を組み込む今季の演技構成に筋肉が悲鳴を上げたが、普段は行かないジムで鍛え、走ってスタミナもつけた。「守りに出ず、攻めの演技をしたい」。昨年10月の東日本ジュニア選手権、同11月の全日本ジュニア選手権で成功。全日本ジュニアでは出来栄え点3・04点が付き、この日も1・90を加点した。

 トラブルにも屈しない、強いメンタルも魅力だ。大会1週間前の練習中に転倒。リンクの開閉フェンスの角に頭部をぶつけ、8針縫うケガを負った。それ以降は全く練習ができなかった。この日の公式練習でも、昨夏から使用する靴を固めるはずのテープを忘れてしまい、ほぼぶっつけ本番だった。「毎試合、笑いを提供している…。次は完璧な準備で臨みたい」と苦笑いで襟を正した。

 来季の目標はジュニアGPシリーズへの出場、そして表彰台だ。「海外に行っても動じない選手になりたい」。まだまだ粗削り。だが裏を返せば、化ける可能性は十分だ。

 ◆三浦 佳生(みうら・かお)2005年(平17)6月8日生まれ、東京都出身の13歳。4歳の時に明治神宮外苑スケートリンクで初めて滑り、5歳から本格的に競技を始める。17年10月の全日本ノービス選手権男子Aで優勝。現所属は神奈川フィギュアスケーティングクラブで、都築章一郎、都築奈加子両コーチの指導を受ける。4回転はサルコー、フリップも練習中。

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2019年2月6日のニュース