青学大「ゴーゴー大作戦」 陣頭指揮とる森田主将、5連覇&2度目3冠自信

[ 2019年1月1日 17:30 ]

青学大の森田歩希
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 【箱根に駆ける(5)】第95回箱根駅伝は2日午前8時、東京・大手町をスタートし、2日間にわたって10区間217・1キロで争われる。史上初となる2度目の大学駅伝3冠を狙う王者・青学大は前回の3冠を経験した森田歩希主将(4年)が「ゴーゴー大作戦」の陣頭指揮をとる。自身は直前に股関節を痛めたことで補欠に回ったが、いずれかの区間に投入される可能性が高い。指揮官に「史上最強」と言わしめた層の厚さを武器に偉業に挑戦する。

 歴代2位タイとなる5連覇と、史上初となる2度目の大学駅伝3冠という偉業を前にエースの森田主将は「青学の名前を歴史に刻む走りをしたい」と栄冠しか見ていない。

 圧倒的な力で出雲、全日本を制したチームが3冠を目前にした11月下旬。エースに試練が訪れた。朝練習後、左股関節周りに違和感を覚えた。MRIでは異常は見られず。ただ、12月の強化練習はほぼできなかったという。前回大会2区区間賞のエースのアクシデントに原晋監督は2区起用を断念し補欠に回した。ただ指揮官は「持久系の能力は高い。2区以外なら起用もある」と森田への信頼は揺らいでいない。

 「青山メソッドの申し子たちですよ!」。原監督は4年生の世代をこう表現する。現4年生が入学した4年前の春。「不安も大きかったですよ」と原監督は振り返る。上級生は“山の神”神野大地や一色恭志らスター選手が勢ぞろい。一方の森田世代は「地味な学年。派手さはなかった」という印象しかなかったという。森田は1年の秋の1万メートル記録会では29分50秒という平凡なタイム。「これは4年後厳しいなと思った世代」(原監督)だった。

 原監督が導入したコアトレーニング「青トレ」を1年時から叩き込まれたほか、1年を4季に分けてタイムをデータに落とし込み、過去の記録を可視化するなどした独自の指導法で地道な育成を続けた。指揮官は今「正しい知識、手順を踏めば4年間で伸びると証明してくれた世代」と絶賛する。エース区間でチームを引っ張ることは厳しくなったが、森田は「青学がずっと強くいられるように何かを残していきたい」。何かとは5連覇と3冠。自信たっぷりに、しかし地味に、偉業をやってのける。

 ◆森田 歩希(もりた・ほまれ)1996年(平8)6月29日生まれ、茨城県出身の22歳。前回の箱根駅伝2区では外国人留学生を抑えて区間賞を獲得。今季の出雲駅伝3区、全日本大学駅伝7区で日本人トップの2位。乃木坂46の斎藤飛鳥好きを公言。1万メートルの自己ベストは28分44秒62。1メートル69、53キロ。

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2019年1月1日のニュース