桃田 日本勢初優勝「成長見せられた」“東京五輪予行”バッチリ

[ 2018年9月17日 05:30 ]

バドミントン ダイハツ・ヨネックス・ジャパン・オープン最終日 ( 2018年9月16日    東京都調布市武蔵野の森総合スポーツプラザ )

ジャパン・オープン男子シングルス決勝 優勝し、胸の日の丸にキスをする桃田(撮影・吉田 剛)
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 各種目決勝が行われ、男子シングルスでは世界王者の桃田賢斗(24=NTT東日本)が世界ランキング26位のコシット・フェトラダブ(24=タイ)を2―0で下し、日本勢として同種目初優勝を飾った。女子ダブルスでは世界選手権2年連続銀メダルの福島由紀(25)、広田彩花(24)組(岐阜トリッキーパンダース)が初優勝した。

 クロスを打ち込み、優勝を決めた桃田は膝から崩れてコートに突っ伏した。「正直、世界選手権より優勝したい気持ちが強かった。昔から憧れていた舞台で成長した姿を見せられた。うれしさと達成感がこみ上げた」。違法カジノ問題による無期限出場停止処分により、3年ぶりの出場となったジャパン・オープン優勝の喜びは格別だった。

 堅守でペースを握った。第1ゲームは相手のスマッシュを再三拾い、攻め急ぐ相手からミスを誘う。16―14から5連続得点。最後は狙い澄ました好返球でものにした。

 8月のアジア大会では世界選手権で成功した守備主体の戦術を相手に読まれて3回戦で敗退した。その反省から、大会前は攻撃をテーマに取り組んできた。第2ゲームはその攻撃がさえた。相手の体付近を狙った強打や精度の高いクロスが次々と決まり、21―11で圧倒。「長いラリーから決め球をライン上に打てる力がついた」と成果に胸を張った。

 今大会は東京五輪の会場での初開催だった。天井が高く空間も広い。空調や湿度などの影響もあってか「海外ではありえないくらい(シャトルが)飛ばない」感覚だった。一般的にはスピードを生かしづらいデメリットもある。だが、「大きな展開に持っていって、ここぞの場面で繊細な技術が出せる。コントロールが得意な日本人には有利」と自分向きと捉えることができた。

 来年4月からは五輪出場権を懸けた世界ランキングの戦いも始まる。「縁起のいい体育館になった。五輪へ向けて自信になった」。2年後の金メダルへ、また一歩近づいた。

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