【中嶋常幸の目】奈紗 不安だらけのスイングが自信と確信に変わった

[ 2018年6月26日 09:04 ]

米女子ゴルフツアー アーカンソー選手権最終日 ( 2018年6月24日    アーカンソー州 ピナクルCC=6331ヤード、パー71 )

米女子ツアーで初優勝し、水をかけられて祝福される畑岡(AP)
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 奈紗はよく勝ってくれた。昨年は初めての米ツアー挑戦ということもあり苦戦したけど、苦しみが血となり肉となって成果に表れた。シーズンが始まる前に「8割のコースはどんなところか分かっています」と言っていたので、何試合かで優勝争いをしてくれればと思っていたが、こんなに早く勝てるとは予想もしていなかった。

 4月に僕がマスターズの解説で訪れたオーガスタで、観戦に来ていた彼女から「スイングを見てください」と頼まれた。その時にテークバックをチェックした。微調整だったけど、昨シーズンとは気持ちが全く違っていた。昨年は不安だらけ。でも今年は自分のスイングに対する自信と確信のダブルチェックを僕に最終確認してもらっている感じだった。

 彼女の長所はゾーンに入った時の集中力の高さと目標設定がしっかりしているところ。トミーアカデミーでは、自分で考える能力を最初に身に付け、それを下地に成長した。僕らが付きっきりで教えなくても自分で考えて答えを導き出す。そうした事を一人でできるようになったところが僕としては何よりもうれしい。柔軟な吸収力とそれを形にできる学習能力の素晴らしさは奈紗の最大の武器だろうね。(プロゴルファー)

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