諸見里復活兆し3位 地元開幕戦で笑顔戻った「まだ頑張れる」

[ 2018年3月5日 05:30 ]

女子ゴルフツアー ダイキン・オーキッド・レディース最終日 ( 2018年3月4日    沖縄県南城市 琉球ゴルフ倶楽部=6558ヤード、パー72 )

11番でティーショットを放つ諸見里しのぶ
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 4位から出た地元・沖縄出身の諸見里しのぶ(31=ダイキン工業)が3バーディー、2ボギーの71で回り、通算7アンダーの209で3位で大会を終えた。諸見里がトップ3でフィニッシュするのは、12年8月のmeijiカップ(2位)以来。ツアー通算9勝の実力者が完全復活の兆しを見せた。首位発進した昨季賞金女王の鈴木愛(23=セールスフォース)は73と伸ばせず3位。昨季賞金ランク2位のイ・ミニョン(25=韓国)がこの日のベストスコアとなる66で回り、通算11アンダーで優勝した。

 最終18番パー5。諸見里が残り89ヤードから50度のウエッジで放った第3打は、ピンそば1・2メートルにぴたりとついた。「絶対(バーディー)取るんだ」。強い思いがボールを押し込み、バーディーフィニッシュ。詰めかけたギャラリーからは地元出身の実力者の復活を祝うように指笛と温かな拍手が送られた。

 長い不振のトンネルから抜けだした。「ここ(上位争いができる状態)に戻ってこられたといううれしさと、まだ頑張れるんだという自信になった」。13年頃から肋軟骨炎や重いアレルギー症状などに苦しみ、一時は引退も考えたという。

 そんな31歳の復調には周囲のサポートもあった。さまざまな治療を終え、体調を取り戻したこのオフには、93、94年賞金女王の平瀬真由美、東尾理子ら先輩プロにパットを相談。「平瀬さんからは海外選手の体の動かし方を参考にすることと、東尾さんからはボールの芯をとらえるための練習器具を紹介してもらいました」。笑顔を取り戻した愛娘のプレーを見守った母・敬子さん(68)は、「楽しそうにラウンドしているのが何よりうれしい」と目を細めた。

 この結果で、出場権のなかった来週のヨコハマタイヤPRGRレディース(9日開幕、高知・土佐CC)の出場権も獲得した。「スケジュールどうしよう!」とうれしい悲鳴を上げたが、リランキングでの後半戦出場を狙う諸見里にとっては一戦一戦が大一番。沖縄の温かな日差しに照らされ、本来の笑顔を取り戻していた。

 ▼優勝イ・ミニョン 本当にうれしい。自分が思ったよりもうまくいったので自信がついた。(日本ツアー参戦2年目で通算3勝目)

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2018年3月5日のニュース