高まるウッズへの期待感 課題はティーショットの精度

[ 2018年3月5日 11:00 ]

タイガー・ウッズ(AP)
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 男子ゴルフのタイガー・ウッズ(42=米国)が自身のツイッターでバルスパー選手権(3月8日開幕)、アーノルド・パーマー招待(同15日開幕、いずれも米フロリダ州)に出場する意向を表明した。ここにきて2週連続出場を決断したのは体のコンディションが良く、ゴルフに自信が戻った証拠だろう。

 ここ数年のウッズは腰痛との苦闘を強いられてきた。昨年1月のファーマーズインシュアランス・オープンで腰痛による離脱から1年5カ月ぶりに復帰。しかし翌週、欧州ツアーの試合を途中棄権して再離脱した。

 同年4月には腰の手術を受けた。リハビリ期間を経て同年12月の慈善大会ヒーローワールド・チャレンジで実戦復帰。今年1月、ツアーに戻ってきた。

 復帰後3試合に出場し、初戦のファーマーズインシュアランス・オープンは23位、3戦目のホンダ・クラシックは12位と上々の結果を残している。

 2戦目のジェネシス・オープンは、16歳だった92年にアマチュアでツアー初出場した思い出の試合だ。注目度も高かったが、無念の予選落ち。ただ悲観する必要はない。

 会場のリビエラCCは芝に特徴がある。ラフにはアフリカ原産のキクユ芝を使用している。弾力性がありクラブが絡みつくため、深いラフに入れると脱出困難になるやっかいな芝だ。またグリーンはボールが不規則に転がるポアナ芝。ウッズはこの大会に10回以上出場しながら未勝利。もともと相性の良くないコースなのだ。

 3試合で浮き彫りとなった課題はティーショットの精度だ。フェアウエーキープ率は45%(213位)。ラフからグリーンを狙う場面が多く、パーオン率も58・89%(206位)にとどまる。

 一方でプラスの材料もある。平均飛距離は306・3ヤード(29位)。腰痛の影響を感じさせないスムーズなスイングで豪快に飛ばしている。以前にイップスになっていると指摘されたアプローチも凡ミスが減った。

 アーノルド・パーマー招待では4連覇を含む8勝を挙げている。09年に不倫スキャンダルが発覚して以降、勝利から遠ざかっていたウッズが3年ぶりにツアー優勝を果たしたのもこの大会だった。

 相性の良いベイヒルでどんなプレーを見せるのか。メジャー初戦マスターズまで1カ月を切った。タイガーへの期待感は高まっている。(福永 稔彦)

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2018年3月5日のニュース