森秋彩、リード初頂点 14歳“クライミング娘”決勝で唯一完登

[ 2018年3月5日 05:30 ]

スポーツクライミング日本選手権リード最終日 ( 2018年3月4日    埼玉・加須市民体育館 )

リード日本選手権で初優勝を飾った森秋彩
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 女子は森秋彩(14=茨城県連盟)が決勝で唯一、完登して初優勝を飾った。平昌五輪ではカーリング女子の銅メダルに刺激を受けた14歳の“クライミング娘”は、20年東京五輪での活躍を誓った。男子は是永敬一郎(22=埼玉県連盟)が初優勝した。

 14歳が高さ約13メートルの壁を制圧した。完登を決めた森は小さく左手でガッツポーズ。「昨年は3位ですごく悔しい思いをしたので、優勝できてすごくうれしい」と笑みを浮かべた。

 平昌五輪ではカーリング女子「LS北見」の銅メダルに刺激を受け、ハーフタイムに軽食やフルーツを頬張る“もぐもぐタイム”にも興味を抱いた。「私もリラックスして大会に臨みたいなあと思った」。

 リードの練習では高さ約15メートルの壁で約2時間、腕の力がなくなるまで登って下りてを繰り返してきた。森には練習や試合の合間に“もぐもぐタイム”はないが、負けず嫌いの性格が最高の活力源。「東京五輪が目標なので、準備していきたい」。自国開催の夢舞台へ、14歳が進化を続ける。

 ◆森 秋彩(もり・あい)2003年(平15)9月17日生まれ、茨城県出身の14歳。小学1年でスポーツクライミングを始める。リードで昨年の世界ユース選手権金メダル、ボルダリングでは今年のジャパンカップで2位に入った。国際連盟の年齢制限でシニアのW杯に出られるのは19年から。1メートル54、38キロ。

 ▼リード コース途中にある金具にロープをかけることで安全を確保しながらホールド(突起物)のついた壁を登り、制限時間内に到達した高さを争う。最も上の金具にロープをかけると完登となる。東京五輪では「リード」に加え、複数の課題に挑んで完登した壁の数を競う「ボルダリング」、登る速さを競う「スピード」の複合種目で争われる。

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