距離感抜群?の父娘タッグ 史果、良兼をキャディーに初抜てき

[ 2017年7月13日 05:30 ]

米女子ゴルフ・全米女子オープン ( 2017年7月13日    米・ニュージャージー州 ベッドミンスター )

父・川岸良兼(右)をキャディーに練習ラウンドする川岸史果
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 最強の父娘タッグが夢の舞台に挑む。ルーキーながら全米女子オープンの出場権を勝ち取った川岸史果(22=加賀電子)がキャディーに選んだのは、男子ツアー6勝を誇り“怪物”の異名を持つ父・良兼(50)。これまであまり会話のなかった父娘が初めてコンビを組み、力を合わせて大暴れを狙う。

 全米に“怪物父娘”が降り立った。「規模が大きすぎて緊張もしないですね」。川岸は大舞台でも強心臓だった。

 5月の全米女子オープン日本地区最終予選を通過して自力で出場権をもぎ取った。「日本語と英語ができるキャディーを探していたところ、父が“どうせ俺も行くんだから俺が(キャディーを)やればいい”と立候補してくれました」。父親とコンビを組むのは初めて。この日は練習ラウンドを回り「私はいつもと変わらない。グリーン上のラインは私の方が読めるので」とマイペースを強調した。

 一方、愛娘のために日大時代以来、約30年ぶりにバッグをかつぐことを決断した父・良兼は「体力は大丈夫だと思っていたけど、意外と重いね」と大粒の汗を拭った。今大会の印象については「感慨?連れてきていただいてありがとうございます、という感じかな。自力では全米に出られなくなってきたしね」と自虐的だが、愛娘の奮闘を誰よりも間近で見られる幸せをかみしめるように目を細めた。

 日本ツアーで娘のキャディーを務める母でプロゴルファーの麻子(50)は「良兼には余計なことを言わないように、と言っておきました。だって生まれて初めてまともに会話してるんじゃないかしら」と心配でたまらない様子。それを横目に父・良兼は「苦しい場面になったら笑いを提供してあげたい。どうせアドバイスは聞いてくれないだろうし」と笑う。それでも「目標は上位争い」と大志を抱く娘の背中をそっと後押しするつもりだ。

 ☆主な父娘タッグ

 ▽横峯さくら&良郎氏 ルーキーイヤーの04年からコンビを組みデビュー戦で4位に入ると続く2試合も10位、2位と健闘。賞金ランキング27位で翌年のシード権を得る活躍を見せた。父とのかみ合わないやりとりもゴルフ中継の名物として人気に。

 ▽笠りつ子&清也氏 ゴルフ練習場経営者の父がコーチを務める坂田塾に入門しゴルフを始めた。2016年には年間2勝を挙げ通算5勝。同年賞金ランキング3位で日本勢最上位に立った。

 ▽三ケ島かな&直氏 今シーズンからツアー本格参戦となった娘のサポートのため会社を退職。キャディーに専念し二人三脚でツアーを戦う。今季前半最終戦では最終ホールまで優勝争いを演じて大会を盛り上げた。

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2017年7月13日のニュース