高安 新大関初賜杯へ 初日は初顔相手「気抜かない、堂々と」

[ 2017年7月8日 05:30 ]

名古屋場所に向け、高安(右)と稽古する稀勢の里
Photo By 共同

 日本相撲協会は7日、大相撲名古屋場所(9日初日、愛知県体育館)の取組編成会議を開き、新大関の高安(27=田子ノ浦部屋)は初日に西前頭2枚目の北勝富士(24=八角部屋)、2日目は東前頭3枚目の勢(30=伊勢ノ海部屋)との対戦が決まった。新大関の初日が初顔合わせとなるのは、平成以降では朝青龍(02年秋)、日馬富士(09年初)以来。稽古場でしか胸を合わせてない相手を突破し、初優勝へ勢いをつける。

 いよいよ幕を開ける新大関場所。2日目までの対戦相手が決まっても、高安は落ち着いていた。愛知県長久手市の田子ノ浦部屋で若い衆に胸を出して稽古を終えた新大関は「正直、(もうすぐ)初日という感じがしない。そういう意味ではリラックスできている」と気負いはみじんもなかった。

 リラックスしていても慢心はない。初日の相手は自己最高位の西前頭2枚目まで番付を上げてきた北勝富士。本場所では初対戦となるが、1日の二所ノ関一門連合稽古では、一門外から参加した北勝富士と胸を合わせている。6番取って全勝だったが、土俵際まで押し込まれる場面もあった。「きっぷのいい、やりがいのあるお相撲さん。気は抜かないが、肩の力を抜いて堂々とやる。大関として力強いところを見せる」と気を引き締めた。

 新大関が初日で初顔と対戦するのは、平成以降では24人中3人目で、09年初場所の日馬富士以来、8年ぶりとなる。その日馬富士は初日に平幕・嘉風に敗れたことで苦戦が続き、14日目にようやく勝ち越して8勝に終わった。初日の重要性は高安も自覚しており「大事な一番。しっかり足場をつくっていきたい」と自分に言い聞かせるように話した。

 大関獲りだった夏場所から、目標は変わらない。「全部勝って優勝することが僕の掲げていること。ベストを尽くして天皇賜杯を抱きたい」。初優勝だけを目指し、初日から全力を出し切っていく。

続きを表示

2017年7月8日のニュース