水谷4強 Vへ漂う復活ムード 世界選手権銅メダリスト撃破

[ 2017年6月18日 05:30 ]

卓球 荻村杯ジャパン・オープン第4日 ( 2017年6月17日    東京体育館 )

荻村杯男子シングルス準々決勝、フルゲームの攻防を制し準決勝進出を果たした水谷
Photo By スポニチ

 男子シングルス準々決勝で水谷隼(28=木下グループ)が、世界選手権銅メダリストの李尚沫(イサンス、26=韓国)を4―3で撃破し4強入りした。世界選手権は2回戦で張本智和(13=エリートアカデミー)に敗れるなど不振にあえいだが、5年ぶりのタイトルへ復活ムードだ。女子シングルスの平野美宇(17=エリートアカデミー)、伊藤美誠(16=スターツ)はともに準々決勝で敗退した。

 ゲームの行方を左右する場面でも緊張感を楽しむ。水谷がマッチポイントで“らしさ”を見せた。ここまで使っていなかったサーブで世界選手権銅メダリストを翻弄(ほんろう)。「軽い気持ちで使った。相手も自分も先が見えない中で勝負を懸けることができた。あそこで出せたのは自分を褒めていい」と振り返った。

 世界選手権は2回戦で張本に完敗。その後のロシアリーグでも勝てなかった。どん底まで落ちた28歳は「やられるんじゃないかと不安があった」と準々決勝前の心境を打ち明ける。フルゲームの死闘。苦しい時に思い出したのは張本との試合だ。「あの時は自分らしいプレーができなかった。あの再現になってしまう」。同じ悔しさを味わいたくない一心で左腕を振った。

 18日の準決勝では世界2位・樊振東(ハンシントウ、中国)と激突。「出来はまだ50点か60点。(準決勝は)相手のレベルも上がるし、もっともっと成長していきたい」。5年ぶりの荻村杯制覇がエースの完全復活を告げる。

続きを表示

2017年6月18日のニュース