ジョセフJ アイルランドに完敗 精度低く詰め甘く反則多く…

[ 2017年6月18日 05:30 ]

ラグビー リポビタンDチャレンジカップ2017第2戦   日本22―50アイルランド ( 2017年6月17日    エコパスタジアム )

<日本・アイルランド>アイルランド・アールズ(中央)を3人がかりでタックルする(左から)リーチ、稲垣、堀江
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 世界ランキング11位の日本は、同4位のアイルランドに22―50で完敗した。4年前のウェールズ撃破の再現を狙ったが、前半だけで4トライを奪われて勝負あり。プレー精度の低さ、詰めの甘さ、反則の多さの3つの課題が浮き彫りとなり、ジェイミー・ジョセフ・ヘッドコーチ(HC、47)も厳しい表情。24日の次戦(味スタ)に向け、急ピッチの改善が求められる。

 全英愛代表ライオンズに招集された主力11人が不在でも、アイルランドの壁は厚かった。後半に3トライを奪っても、前半だけで4トライも取られては焼け石に水。ジョセフHCは「非常に残念。今週の準備は過去最高だったし、選手もフォーカスできた故に残念」と深いため息をついた。

 戦術は80分間貫いた。攻撃ではキックを使ってアンストラクチャー(陣形が乱れた状態)をつくり出し、速いテンポで攻める。ところが意図した場所にキックを落とせずにピンチを招いた。後半32分には敵陣でSO松田の蹴ったハイパントから、カウンター攻撃で一気にトライされた。効率的にエリアを奪えるキックには、精度の高さが必須。先発SO田村も「確かにミスキックもあった」と認めた。

 決定力のなさもさらけ出した。前半終了間際と後半10分近辺の計4度、相手陣5メートルラインでラインアウトを得たが、モールで押し切れず、パスを回せばラインを下げられる。本来は決定機のはずが、結局4度ともトライに結びつかず。フッカー堀江主将も「もっと精度を高めないと」と話した。

 15年W杯の総反則数32は全20チーム中最少だった規律の高さも失われつつある。数の上では相手と同じ8だったが、前半24分にプロップ伊藤が不当なプレーでシンビンに。1人少なくなった10分間で3トライを許し、勝負を決められた。SH田中は「エディー(ジョーンズ前HC)の時は練習でも反則をしていたら外された。個人の意識の問題」と危機感をあらわにした。

 ジョセフHCは「死に物狂いで勝ちにいく気持ちがなかった」と精神面での物足りなさも指摘した。雪辱か連敗か。1週間後の再戦が19年への岐路になる。

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