錦織2年連続16強 クセ球に苦戦も2セット連続タイブレーク決着

[ 2016年3月17日 05:30 ]

粘りのテニスで3回戦を突破した錦織

テニスBNPパリバ・オープン

(3月15日 米カリフォルニア州インディアンウェルズ)
 マスターズ大会初制覇を狙う世界ランキング6位の錦織圭(26=日清食品)は、男子シングルス3回戦で同35位のスティーブ・ジョンソン(26=米国)を7―6、7―6で下した。2セットともタイブレークにもつれこんだが、普段の速攻を封印した粘り強いプレーで2年連続のベスト16入りを決めた。今大会自身初のベスト8に向けて、16日(日本時間17日)の4回戦では世界11位のジョン・イスナー(30=米国)と対戦する。

 いつもの躍動感が錦織にはなかった。重く感じる使用球、空気が乾燥してボールが伸びる環境、まだ適応しきれていない。「風もあって思うようにプレーできなかった」のが本音。「思うようにプレーはできないが相手のプレーにうまく合わせられた」としぶとく勝機を見いだした。

 高く弾む今大会のコートで、ジョンソンの第2サーブはより威力を増した。錦織は前に踏み込むよりもベースラインから後ろに引き、弾んだボールが落ちてくるまで待って対応する場面が目立った。加えてジョンソンのバックハンドは大半がスライス。低い打点で拾うことを強いられ、素早く展開できなかった。「フラットで打つとアウトになるし、持ち上げようとしてもボールが重いのでいつもと違う形になる」。それでも強引に攻め込むことなく、チャンスを待ってラリーを続けた。

 第1セットのタイブレークは2―6と追い込まれてから6連続ポイントで逆転。「自分で取りにいったものではないが、気持ちの余裕はできた」と優位に立ち、第2セットもタイブレークの末に競り勝った。第1サーブが決まる確率は51%と低く、「まだ脚を使えていない面もある」と課題を抱える。次戦のイスナーは2メートル8の長身でジョンソン以上のサーブ力がある。4回戦も同じようなプレーが続けば苦戦はまぬがれない。

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