雨でも沙羅ッと7連勝 自己最多タイ今季9戦8勝「楽しく飛べれば」

[ 2016年2月2日 05:30 ]

自己最多に並ぶ7連勝で今季8勝目を挙げた高梨(中)(AP)

ノルディックスキーW杯ジャンプ女子個人第9戦

(1月31日 ドイツ・オーベルストドルフ=HS106メートル、K点95メートル)
 高梨沙羅(クラレ)が102・5メートル、97メートルを飛び、2回ともトップの合計271・2点で今季8勝目、通算38勝目を挙げた。W杯7連勝で13~14年シーズン以来の自己最多記録に並んだ。昨季個人総合女王のダニエラ・イラシュコ(オーストリア)が2位。勢藤優花(北海道メディカルスポーツ専門学校)は7位、伊藤有希(土屋ホーム)は8位に入り、岩渕香里(松本大)は14位だった。

 悪天候で、さらに強さが際立った。雨に加え、2回とも追い風を受けながら、高梨はいずれもトップの得点で完勝。「冬に雨で飛んだことがなかった。自分をコントロールして飛べたのは良かった」と満足感のある内容で、連勝を自己最多に並ぶ7に伸ばした。

 1回目は102・5メートルで首位に立ち、2回目も97メートルでまとめた。光ったのは対応力の高さだ。「雨で助走路の滑りが重くなる。いち早く自分のいい助走姿勢に持ってこないと、つんのめってしまう」。攻略のイメージを描き、着実に実行した。

 この日、試合前の練習飛躍を控えた。「道具が濡れるのが嫌だったから。スーツを一度濡らすと乾くのに時間がかかる。ブーツも中まで水が染みると重さが変わってしまう」と細心の注意を払った。その判断ができるのも「きのうの試合の時に感覚をつかめた」と、ジャンプ台への対応に自信があったから。精神的余裕が繊細さを生み、勝利の確率をさらに高めた。

 向かうところ敵なしで次は今季唯一のラージヒルとなる4日のW杯オスロ大会で8連勝を狙う。「やることは同じ。楽しく飛べればいい」と笑みを浮かべた。

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2016年2月2日のニュース