女子アーチェリー、リオ切符!北朝鮮に快勝 4大会連続決めた

[ 2015年7月29日 05:30 ]

リオデジャネイロ五輪の出場権を獲得し、笑顔の(左から)永峰、川中、林

 アーチェリー女子日本代表が4大会連続の五輪を決めた。来年のリオデジャネイロ五輪出場枠を懸けた世界選手権(デンマーク・コペンハーゲン)の団体戦が28日にあり、女子・川中香緒里(23=ミキハウス)永峰沙織(22=長崎国際大)林勇気(30=堀場製作所)が1回戦で北朝鮮に5―1で勝利。準々決勝でも中国を下した。準決勝でインドに敗れて決勝進出は逃したが、上位8カ国・地域に与えられる団体と個人3の五輪出場枠を獲得した。男子は1回戦で中国にシュートオフの末に4―5で惜敗し、今大会での団体の出場枠獲得を逃した。

 世界ランク4位の日本が21位の北朝鮮に快勝して4大会連続の五輪切符を手にした。一発勝負の決勝トーナメント。ロンドン五輪団体銅メダルの川中でさえ「いつもよりも緊張した」と重圧を感じていたが、狙いに狂いはなかった。大量リードを奪い、危なげなく第一関門を突破。川中は「とてもうれしい。スタートラインに立ったという気持ち。ここで満足せず、大会も続くので上を狙って頑張りたい」と素直に喜べば、初の五輪出場を決めた永峰は「今からわくわくする」と声を弾ませた。

 “アイコンタクト”をテーマにして結束してきた。5月のW杯上海大会が4位に終わった後、3人で反省会をした。試合のビデオを見て川中はある点に気がついた。「打った後に3人で必ず声掛けをしようと言っていたのですが、3人とも的を見たまま声だけを出していました」。気持ちの切り替えをするための声掛けが、形だけのものになっていた。これでは駄目だと「顔を見て声を掛け合うようにしました」と、改善すると2週後のW杯アンタルヤ大会では団体優勝。今大会でもその効果が表れた。準決勝敗退で決勝進出こそ逃したが、8月2日の3位決定戦で銅メダルを懸けて韓国と対戦する。

 今回の代表選手が五輪にも派遣される。川中はロンドン五輪に続く2度目。林は北京五輪以来2度目で永峰は初出場だ。このメンバーでチームを組むのは、まだ3大会目。ベテランの林によれば「今はチームづくりをしている段階」とあって、さらに強くなる可能性を秘めている。前回ロンドンは団体で銅。団体も個人も、より輝くメダルを目指す。

 ◆林 勇気(はやし・ゆうき=アーチェリー女子)08年北京五輪代表。14年仁川アジア大会団体3位。15年W杯アンタルヤ大会の団体優勝。世界ランキング42位。同大出、堀場製作所。1メートル63、67キロ。30歳。兵庫県出身。

 ◆川中 香緒里(かわなか・かおり=アーチェリー女子)12年ロンドン五輪団体で銅メダル獲得。14年仁川アジア大会でも団体で銅メダル。世界ランキング16位。近大出、ミキハウス。1メートル59、51キロ。23歳。鳥取県出身。

 ◆永峰 沙織(ながみね・さおり=アーチェリー女子)14年世界学生選手権の団体で3位。15年W杯アンタルヤ大会の団体で優勝。世界ランキング153位。長崎国際大。1メートル65、60キロ。22歳。長崎県出身。

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