小平“首”尾よく2差発進!2週前に寝違えも脱力プレーが奏功

[ 2015年6月5日 05:30 ]

2番、ティーショットを放つ小平

男子ゴルフツアー ツアー選手権森ビル杯第1日

(6月4日 茨城県笠間市 宍戸ヒルズカントリークラブ西コース=7326ヤード、パー71)
 今季メジャー第2戦で、13年大会の覇者・小平智(25=Admiral)が好発進だ。4バーディー、2ボギーの2アンダー、69をマークし、ディフェンディングチャンピオンの竹谷佳孝(35=エー・エム・エス)らと並んで首位に2打差の8位につけた。首痛を抱えながらのラウンドだったが、無理をしない“脱力ショット”が奏功した。

 ケガの功名だ。首痛を抱えて3週ぶりの試合復帰となる小平は「休み明けにしては上出来」と白い歯をのぞかせた。

 2番パー5で2メートルを沈めてバーディーが先行すると4、5番でも立て続けに2メートルを決め、14番は10メートルのバーディーパットがカップの底を叩いた。難易度が高まる16番からの3ホールもパーで切り抜け「よく(2年前に)優勝したと思います」といたずらっぽく笑った。

 2週前に寝違えで首を痛め、関西オープンは欠場。翌週の全米オープン選手権日本地区最終予選は強行出場したが、1日で36ホールを回る過酷な戦いで患部は悪化し、同週のミズノ・オープンも欠場を余儀なくされた。今週は火曜日(2日)も休養に充てて出場にこぎつけたが、痛み止めを服用するなど万全には程遠い。ダウンスイングからインパクトにかけて痛みが出るため「良くて9割。だいたい6割くらいの力で打っている」と力を抜かざるを得ないが、これがピタリとはまった。

 1Wは平均280ヤードほど飛ばすが、力を抜いて打つことで飛距離が15ヤードほど落ちているという。それでも、力みが抑えられることでショットの安定感が増し、フェアウエーキープ率は64・29%で全体18位。「欲張ることなくグリーンのセンターを狙ったり、ダメもとでのラウンドが逆に結果がよかった」と、心身ともに力を抜いたことが好スコアにつながったようだ。

 今季開幕前には「ツアー選手権は勝ちたい大会の一つ」と語るなど、23歳でツアー初優勝を飾った大会はやはり特別だ。それでも、「あの時はイケイケのゴルフだったけど、少しは成長した」という自負もある。03年に会場が宍戸ヒルズCCに変わってから、大会を複数回制した選手はいない。「あすからも、無理せずにやりたい」。マイペースを貫き通した先に、2度目の戴冠が見えてくる。

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