16歳鬼塚、最年少V スノボ世界選手権女子スロープS

[ 2015年1月22日 05:30 ]

世界スノーボード女子スロープスタイル決勝 初優勝した鬼塚雅

 スノーボードの世界選手権第5日は21日、オーストリア・クライシュベルクで行われ、女子スロープスタイルで、16歳3カ月の鬼塚雅(バートン)が日本女子初の金メダルを獲得した。3回滑って最高得点で争う決勝で2回目に92・50点をマーク。09年大会の女子ハーフパイプ(HP)を制した劉佳宇(中国)を1カ月上回り、男女を通じて同選手権最年少優勝となった。日本勢の金メダルは09年に男子HPを制した青野令に次いで2人目。女子のメダルは07年HP2位の山岡聡子以来となった。

 圧倒的な安定感だ。2回目の滑走は3度のジャンプ全ての着地をほぼ完璧に決め92・50点。史上最年少女王となった鬼塚は「緊張感は半端ではなかったけど楽しかった。これだけの点数が出てうれしい」と満面笑みだ。

 高く、滞空時間の長いジャンプが際立った。最初に繰り出した横2回転半は決勝に出場した選手の中で最高レベルといえる技だが、簡単に柔らかな着地を決めた。それでも「(板をつかむ技の)グラブがうまく入らなかった」と反省した。

 昨年のソチ五輪は全日本スキー連盟の派遣基準をクリアできず出場はならなかったが、オフのトレーニングで「技の完成度とメンタル面が強くなった」と成長を実感した。「3年後の平昌五輪に出て、いい成績を出したい」と目標を口にした。

 ◆鬼塚 雅(おにつか・みやび)1998年(平10)10月12日生まれ、熊本市出身の16歳。5歳の時にスノーボードを始め、コーチをつけない独自の練習法で清水小1年の時から15歳以下の全国大会に出場。8歳でスノーボード用品最大手の「バートン」と契約。昨年の全日本選手権優勝。1メートル58、47キロ。

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