鶴竜、初の無傷10連勝も昇進後初Vへ慎重「まだまだこれから」

[ 2014年11月19日 05:30 ]

照ノ富士(左)を寄り切り10連勝の鶴竜

大相撲九州場所10日目

(11月18日 福岡国際センター)
 横綱4場所目で昇進後初優勝を狙う鶴竜が無傷の10連勝と勢いづいてきた。初顔の秋場所で手を焼いた平幕・照ノ富士をもろ差しで寄り切り。11日目は合口がよくない大関・稀勢の里戦で優勝への「第一関門」となる。大鵬に並ぶ歴代最多32回目の優勝を狙う横綱・白鵬が1敗で追い、稀勢の里、平幕の旭天鵬は2敗に後退した。
【取組結果】

 初日から10連勝は自己新記録。それでも、鶴竜は頬を緩めない。「それはそれで良かったけど、まだまだこれから。目の前の一番に集中したい」と自ら慢心を戒めた。

 1メートル91の若手有望株、照ノ富士には初対戦の秋場所で押し込まれ、首投げで辛勝。この日は早い仕掛けで対抗。鋭く踏み込んで左前みつをつかみ、右も差した。小手に振られても右外掛けで防ぎながら寄せた。

 「立ち合いが良かったし、頭をつけて中に入れた」と本人は淡々。だが、北の湖理事長(元横綱)は「(6日目の)逸ノ城に勝ってから流れが変わった」と今場所中盤からの充実ぶりを評価する。「最大のチャンス。横綱としての優勝も大事だけど、全勝優勝も大事」と千秋楽まで無傷のまま突っ走るようハッパを掛けた。

 九州場所で不思議と節目を迎える。01年に初土俵、05年に新十両、06年に新入幕。いいことばかりではない。08年に右膝じん帯を痛め、これまで1度きりの休場も経験。「寒いから体を冷やさないように」と毎朝、稽古場で黙々と汗を流す。

 11日目は過去13勝25敗と劣勢の稀勢の里戦。理事長いわく「優勝への第一関門」だ。

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2014年11月19日のニュース