遼　松山にエール「ここでビシッと決めてほしい」

　男子ゴルフのカシオ・ワールドオープンは２８日に高知・Ｋｏｃｈｉ黒潮ＣＣで開幕する。賞金ランキング１位の松山英樹（２１＝東北福祉大）はプロアマ戦に出場して最終調整した。今週勝てば文句なしで賞金王に確定する松山に、０９年賞金王で同学年の石川遼（２２＝ＣＡＳＩＯ）がエールを送った。

　同学年の好敵手が怪物の背中を押した。石川は「英樹にはここでビシッと決めてほしい」と史上初のルーキー賞金王誕生を期した。自身が賞金王に輝いた０９年は最終戦の日本シリーズは１９位で尻すぼみだっただけに、「英樹には最後まで（ツアーを）盛り上げてほしい」と２週連続優勝の期待も込めていた。　

　もちろん、自身も勝機は逃さない。プロアマ戦の表彰式終了後は練習グリーンに直行。近くで練習していた松山と時折談笑しながらパターを振り続けた。ホストプロの石川と賞金レースに決着をつけたい松山。同学年の２人に注目が集まるが、石川は「優勝争いについては特に言葉は交わしていません。暗黙の了解ですね。男は黙って優勝争い」と意気込んだ。

　一方の松山は「調子はだいぶ良くなってきている。このコースはスコアが出ないが、自分がしっかり打てば問題ない」と気合十分。賞金王について問われると「考えすぎても良くない。優勝すれば獲得できるし、やはり（明徳義塾高時代に過ごした）地元なのでいいプレーをしたい」と勝利のみを見据えた。ライバルのエールに応えるためにも最高のプレーを見せるつもりだ。

　▼松山賞金王への条件　今大会で優勝（賞金４０００万円）すれば賞金王に輝く。優勝を逃しても、次週の最終戦の優勝賞金は４０００万円のため賞金ランクで２位以下の選手に４０００万円以上の差をつければ確定する。