斎川 グレコ96キロ級日本人最高タイ5位も「全然よくない」

[ 2013年9月23日 06:00 ]

男子グレコローマン96キロ級3位決定戦 シャルバ・ガダバゼ(右)に敗れ5位となった斎川哲克

レスリング世界選手権第6日

(9月22日 ハンガリー=ブダペスト・スポーツアリーナ)
 グレコ96キロ級では斎川哲克(のりかつ、27=両毛ヤクルト販売)が3位決定戦で敗れたものの、この階級の日本人選手としては07年大会の加藤賢三に並ぶ史上最高タイの5位入賞を果たした。同60キロ級の倉本一真(26=自衛隊)は敗者復活最終戦で敗退。同84キロ級の岡太一(25=自衛隊)は2回戦で敗れ、敗者復活戦に回れなかった。

 3位決定戦、残り32秒で1点差まで迫った斎川だが、グレコ重量級初のメダルに及ばなかった。最後は相手選手が完全にばてていたが「ばてさせてもしようがない。(ポイントを)取り切れないのも僕の実力。最後で負けたら、全然よくない」ととめどなく流れる汗を淡々とぬぐった。

 下半身への攻撃ができず、本当の力比べとなるグレコで海外選手と対等に渡り合うのは至難。まして重量級となれば、苦戦が常識だった。だが、この日の斎川は初戦から2試合連続のテクニカルフォール勝ち。4回戦で優勝したロシア選手に4―6と惜敗したが、敗者復活最終戦ではフィンランド選手を1―0で下した。84キロから96キロ級に転向したのはわずか2年前。今大会の日本男子にメダルがなかっただけに「本当においしい場面だった」と少しだけちゃめっ気も見せた27歳は「海外でも国内でも頑張れば強くなれる」と来年以降の偉業に思いをはせていた。

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2013年9月23日のニュース