さくら 運も味方に!史上2番目スピード20勝到達

[ 2013年9月23日 06:00 ]

ツアー通算20勝を挙げ、「20」のポーズをとる横峯さくら

女子ゴルフツアー・マンシングウェア東海クラシック最終日

(9月22日 愛知県知多郡美浜町・新南愛知カントリークラブ美浜コース=6399ヤード、パー72)
 さくらが幸運にも恵まれ20勝に到達した。首位で出た横峯さくら(27=エプソン)が7バーディー、2ボギーの67で回り、通算15アンダー、201で優勝した。今季2勝目で、09年以来、2度目の大会制覇。後半は伸び悩みながらも、14番で大きく曲げたティーショットが、座っていたギャラリーの腹の上に止まるラッキーもあってトップの座を守り切った。27歳283日での通算20勝は2番目の年少記録。生涯獲得賞金も9億448万1872円とし歴代2位に浮上した。
【最終R成績】

 2位に1打差で迎えた14番。横峯は痛恨のミスショットにスコアを落とすことを覚悟した…はずだった。ティーショットは大きく右に曲がり、林の方向へ飛んでいった。しかし、2打目地点に行くと、何とボールは座っていたギャラリーの少女のズボンの上。木に当たったボールが、偶然にも少女の腹に落ちたのだ。

 もし、そのまま転がっていたら?「前に木があったので、グリーンを狙えなかったかもしれません。ラッキーでした」。大ピンチのはずが、無罰で救済。その場にドロップし、残り180ヤードをグリーン手前のラフまで運んで3メートルのパットをパーセーブ。息詰まる優勝争いの中、「あそこでやっと自分が緊張していると受け入れられた。気持ちをリセットできて、ちゃんとしたストロークができた」と振り返った。

 どれだけ勝利を重ねても、勝つことは難しい。横峯はあらためて思い知った。前半終了で4打もあったリードは、10、12番の3パットのボギーで全て失った。13番のバーディーで再び1つ抜け出したものの、14番でまた大ピンチ。しかし、信じられない幸運が落ち着きを取り戻した。15番では5メートルを沈めるバーディー。菊地に代わって1差に追い上げてきた藤本に差を詰めさせなかった。

 不動に続く史上2番目の若さで通算20勝に到達。昨年は未勝利に終わるなど、近年はペースが鈍っていただけに「苦しいことも多いけど、優勝したらそれもリセットされる。それが醍醐味(だいごみ)だと思う」としみじみ。生涯獲得賞金も9億円を超え、福嶋晃子を抜いて歴代2位になった。

 23歳、森田の独走気配だった今季の賞金レースに横峯が約2200万円差でランク2位に浮上。「20勝は節目。これからも目の前の1勝に貪欲に向かいたい」。勝負強さを取り戻したプロ10年目の27歳が賞金女王争いを熱くする。

 ▽ゴルフ規則19―1・a パッティンググリーンの外でストロークされて動いているプレーヤーの球が、動いている局外者や生きている局外者の中か上に止まった場合、その球はその局外者の中や上に止まったところの真下にできるだけ近く、ホールに近づかない箇所に、スルーザグリーン(ティーグラウンドとグリーン、ハザードを除いた領域)やハザード内ではドロップ、パッティンググリーン上ではプレースされなければならない。

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2013年9月23日のニュース