松山 17位浮上!インは“ウッズ超え”全体1位

[ 2013年8月5日 06:00 ]

後半調子を上げ、16番でこの日3つ目のバーディーを決めた松山はギャラリーの声に応える

世界ゴルフ選手権シリーズ ブリヂストン招待第3日

(8月3日 米オハイオ州アクロン ファイアストーンCC=7400ヤード、パー70)
 インの松山だ。19位から出た松山英樹(21=東北福祉大)はアウトを38で折り返したものの、インを32と巻き返して70で回り、通算イーブンパー、210の17位に順位を上げた。タイガー・ウッズ(37=米国)は68をマークして通算15アンダーに伸ばし、首位をキープ。2位に7打差をつけ大会通算8勝目に王手をかけた。小平智(23=フリー)は76で通算10オーバーの64位。79の谷口徹(45=フリー)は通算17オーバーの71位となった。

 ウッズとのプレーで“燃え尽き症候群”となっていた松山が、ようやく目を覚ました。スコアを3つ落として迎えた10番パー4。3Wを右ラフに曲げたが、151ヤードの第2打を9Iで30センチにつけバーディーを奪った。「ティーショットをミスしてもバーディーが取れ、ミスしてもいいと思った」。開き直ると14番でもバーディーを奪い、16番からは2連続バーディーで17位に浮上した。

 絶大な人気を誇るウッズと回った2日目まで常にギャラリーがいた。だが、この日は、「いいショットをしても拍手がないし、どんよりとしていてやりにくかった」と序盤は気持ちが乗らなかった。だが、後半はエンジン全開。今大会インの平均ストロークは33・33で1位。“後半の松山”は「ショットが間違いなく当たり始めた」と語った。

 気持ちが乗れば強心臓が生きてくる。10番で前組と1ホール開き、競技委員からペースを上げるよう注意された。だが、同組のヒメネスは「何でだ!」と食ってかかり、もう1人のムーアはマイペース。スロープレーで1罰打を受けた全英オープンの悪夢もよぎったが、「スピードは全英の後から意識している。2人は遅かった」と冷静に状況を見てペナルティーをもらうことはなかった。

 9位タイとは3打差につけた。今大会単独10位で15万2000ドル(約1520万円)を稼げば米ツアー獲得賞金は65万ドル(約6500万円)を突破。昨季の賞金シードライン125位の金額を超え、来季米ツアーのシード権が“当確”となる。スタート前には東北福祉大の阿部監督から今大会の賞金一覧を見せられ、プロとして賞金を意識してプレーするよう指令も飛んでいた。

 ラウンド中には日本人の中年女性から「松井さん、頑張って!」と大声で名前を間違えられた。米国での知名度はいまひとつだが、シードを確定させれば来季は日本の顔として米国で戦うことになる。「アンダーを出せるよう頑張りたい」。最終日のチャージで「マツヤマ」をアピールする。

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