息子の勇姿に興奮 瀬戸ママ「金メダルの瞬間は『やったー』と」

[ 2013年8月5日 10:57 ]

自宅前で愛犬を抱え、瀬戸大也選手の金メダル獲得を喜ぶ母一美さん

 「トップにいるのは萩野(公介)君だと思った」。水泳世界選手権の男子400メートル個人メドレーで金メダルを獲得した瀬戸大也選手(19)の母一美さん(46)は5日、埼玉県内の自宅で取材に応じ、ライバルを破り日本人初の快挙を成し遂げた息子の勇姿に、興奮冷めやらぬ様子だった。指導を受けた高校時代の後輩らは、礼儀正しい「ダイヤ先輩」をたたえた。

 一美さんは自宅で、父幹也さん、妹美琴さん(14)とテレビ観戦。350メートルのターン時は萩野選手が1位で「日本勢でワンツーフィニッシュできればという気持ちだった」。

 最後の数十メートルで水中映像になり、再び映像が切り替わった時は、瀬戸選手がトップに立っているのが分からなかった。「金メダルの瞬間は『やったー』と思った」と振り返った。

 国内の大会では、フォームやレース展開を記録するため一美さんがビデオを回す。瀬戸選手から小学生時代に「(お母さんの)声が入っていると恥ずかしい」と言われてからは静かに応援するのが癖になっていたが「今回は自宅なので『行け行け』と、思い切り応援できました」と笑った。

 瀬戸選手が幼稚園の頃から通う「JSS毛呂山スイミングスクール」(埼玉県)の斉藤友明コーチ(37)は「普通の中高生は大きな結果を残すとてんぐになるが、どんな人にも礼儀正しい」と人柄を語った。子どもたちの親にサインを求められても、嫌な顔一つせずに応じていたという。

 出身校の埼玉栄高では競泳部主将を務めた瀬戸選手。後輩の指導にも熱心で「ダイヤ先輩」と親しまれていた。同部の青木裕憲監督(31)は「誰とでもすぐに友達になってしまうような人なつっこい子」と振り返った。

 昨年のロンドン五輪は出場できず「悔しい思いをしたはずだが、明るく振る舞い、残りの学校生活を楽しんで気持ちをうまく切り替えていた」。金メダルの快挙を「並大抵の努力ではできないこと」と喜んだ。

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2013年8月5日のニュース