沙羅 夏初戦に快勝、カザフスタン遠征で栄養士帯同プラン

[ 2013年7月15日 06:00 ]

夏シーズン初戦を優勝で決めた高梨

ノルディックスキー全日本サマージャンプ朝日大会

(7月14日 北海道士別市・朝日三望台シャンツェ=HS68メートル、K点60メートル)
 昨季W杯総合女王の高梨沙羅(16=クラレ)が五輪シーズンを幸先よく滑り出した。来年2月のソチ五輪に向けた夏シーズンの初戦。1回目に59・5メートル、2回目に女子唯一のK点越えとなる61・5メートルを飛び、合計228・9点で快勝した。26日開幕のサマーグランプリ(GP)では、最終戦のカザフスタン大会で栄養士を帯同しての遠征も計画中。食事面の不安がある海外でも信頼できるスタッフのサポートを受けながら“夏バテ”を乗り切る。

 4カ月ぶりの実戦でも女王は変わらず強かった。「初戦ということで、とても楽しみにしていた。1本目は少し曲がって、2本目は気合が入って突っ込みすぎた」。そう反省した高梨の2本目は女子で唯一のK点越え。ノーマルヒルよりも小さいミディアムヒルはテレマークを入れやすいとはいえ、課題の飛型点もしっかり稼いで優勝した。

 次戦はドイツでのサマーGPで、海外のライバルと再会する。昨年はGP総合優勝を飾ったが、今季はさらに万難を排して臨む。最終戦のカザフスタン大会には、契約する森永製菓の栄養士を海外遠征に初めて帯同する計画を立てている。

 普段から遠征時は食事の写真をメールで送り、日本にいる栄養士からアドバイスを受ける。ただし、カザフスタンでは昨年も食事面の不安が拭えず、日本から持ち込んだもの以外はあまり口にしなかったという。特に今季はソチへと続く大事なシーズン。細野恵美栄養士は「去年の話を聞きましたが、他の選手も食事で苦労している。できる限りサポートしたい」と語り、冬シーズンを含めたその他の大会の帯同にも「状況を見ながら」と前向きに語った。

 「私はまだまだ未熟で技術も高くない。よりレベルアップできるように考えていきたい」と語る高梨。この日は全日本の山田いずみ新コーチと個人コーチ契約を結んだことも発表された。金メダル獲得に向けた環境づくりは着々と進んでいる。

 ▽女子 (1)高梨沙羅(クラレ)228・9点(59・5メートル、61・5メートル=最長不倒)(2)伊藤(土屋ホーム)221・9点(59メートル、59・5メートル)(3)渡瀬(サッポロスキッド)219・4点(59・5メートル、59メートル)

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