中国選手「政府の方針」でヨネックスOP“ドタキャン”

[ 2012年9月19日 06:00 ]

中国人選手の不参加について会見するバドミントン協会・今井茂満事務局長

スポーツ界に尖閣余波

 バドミントン界にも尖閣問題が飛び火した。ヨネックス・オープン・ジャパンが18日、東京・国立代々木競技場で開幕したが、参加予定だった中国選手全員が出場を取りやめた。日本バドミントン協会関係者によると「中国政府の方針」が理由で、尖閣諸島国有化が影響しているのは必至。混合ダブルスの潮田玲子(28=日本ユニシス)も、「強い選手が来られないのは日本の観客の皆さんも残念じゃないかと思う」と話した。

 同大会の最終エントリーは4週間前で、ロンドン五輪男子ダブルス金メダルの蔡贇・傅海峰組ら22人が名を連ねていたが、14日に国際バドミントン連盟(BWF)を通じ、中国側から「今の情勢の中で日本に選手を派遣できない」と連絡があった。組み合わせ抽選は2週間前に終わっており、大量キャンセルに大会主催者は大混乱。男子シングルス、男子ダブルス、女子シングルスは再抽選を行い、女子ダブルス、混合ダブルスは従来の組み合わせで行う。

 BWFの規定では抽選終了後の棄権にはペナルティーがあり、中国人選手には1人あたり5000ドル(約39万3000円)の罰金が科せられる。また、中国選手はホテルのキャンセルの連絡もしておらず、キャンセル料を日本協会が立て替えている。「当然、中国側に請求しますよ」と協会関係者は憤っていた。

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2012年9月19日のニュース