土俵再建、相撲少年戻る…白鵬ら1000万円支援

[ 2012年8月8日 09:48 ]

新たに建設された土俵上で、子どもたちにまわしを渡す横綱白鵬関(左から2人目)

 東日本大震災の津波で相撲の土俵が流された岩手県山田町で8日、横綱白鵬関らの支援で新たに建設した土俵の再開を祝う式典が、白鵬関も出席して開かれた。

 新しい土俵は高台に移り、屋根も付いた。4月に完成し、相撲少年たちが稽古を再開している。

 白鵬関は式典のあいさつで「震災は絶対に忘れてはいけない。子どもたちをサポートしたい、山田町に新しい土俵をつくってあげたいという思いが強かった」と述べた。

 相撲が盛んな同町には震災前、海の近くの公園に町営の土俵があり、小中学生が放課後や休日に稽古していた。その土俵が津波で流失、子どもたちは稽古の場を失った。

 昨年6月、慰問巡業で町を訪れた白鵬関がこの状況を知り、支援を申し出た。白鵬関の懸賞金や力士会が募った寄付金約1000万円が建設費に充てられた。

 稽古を再開した町立山田中2年佐々木拓海君(13)は「震災後は練習が思うようにできずにつらかった。この土俵で少しでも横綱に近づきたい」と話した。

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2012年8月8日のニュース