日本 止めまくって開幕3連勝!五輪へ前進

[ 2012年5月23日 06:00 ]

<女子バレー ロンドン五輪世界最終予選 日本・タイ>タイに勝利し喜ぶ(左から)荒木、木村、江畑、平井、中道、狩野

バレーボール女子ロンドン五輪世界最終予選兼アジア予選第3日 日本3-0タイ

(5月22日 東京体育館)
 止めまくってロンドンへ前進だ。世界ランキング3位の日本は、同12位のタイに3―0でストレート勝ちし、開幕3連勝で勝ち点を9とし首位を守った。狩野舞子(23=ベシクタシュ)、江畑幸子(22=日立)、木村沙織(25=東レ)がそれぞれ4本のブロックを決め、チームでも計17本と計4本のタイを圧倒。23日の韓国戦に勝てば、アジア最上位としての五輪切符獲得に王手がかかる。

 東京の新名所が開業した記念日に、真鍋ジャパンが新たな得点パターンを確立した。まるでスカイツリーのような高さで、タイの強打を跳ね返し続ける。ペルーとの初戦は10本、台湾との2戦目は8本だったブロックが、この日は計17本。4本だったタイを圧倒し、終盤に対戦するロシア、セルビアなどの高さに対抗できる手応えをつかんだ。江畑、木村と並ぶチーム最多4本のブロックを決めた狩野も「自分の役割が果たせた。怖いくらいに決まりました」と笑みを浮かべた。

 限られた出場機会で、きっちり結果を出した。真鍋ジャパンでレギュラーではない23歳の出番は、セット終盤。ブロックを固める場面で身長が低いセッター陣に代わり前衛に入る。ここまでの2試合はブロックでの得点がなかった狩野だがこの日は第2セットに連続ブロックを決めるなど奮闘した。

 04年には15歳で代表候補に選ばれながら腰痛で離脱し、アテネ五輪には出場できず。4年前は2月に右アキレス腱を断裂し、北京五輪最終予選のコートに立てなかった。10年にも左アキレス腱を断裂。大きな故障が連鎖する中、再出発の舞台に海外を選んだ。久光製薬を退社し、10~11年はイタリア、昨季はトルコでプレー。単身で慣れない土地に飛び込み、精神的にも強くなった。

 アジアのライバルを倒した日本は、23日の韓国戦に勝てば五輪切符に王手がかかる。韓国の大エース、1メートル92の金軟景(キムヨンギョン)はこの日のセルビア戦で30得点を稼ぎ、トルコリーグでもMVPを獲得。同リーグを経験する狩野は「(金は)得点能力が凄くあるし、調子も上がってきていると思う。思い切った攻めのブロックをしたい」と気合を入れた。韓国の大砲を完封すれば、真鍋ジャパンの進撃はノンストップだ。

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2012年5月23日のニュース