大島親方 最後の稽古に涙…力士は17日から友綱部屋へ

[ 2012年4月17日 06:00 ]

旭川の後援者、所属力士、出稽古に来た力士と記念撮影する大島親方(中央)

 今月25日に日本相撲協会の定年となる65歳を迎える大島親方(元大関・旭国)が16日、東京都墨田区の大島部屋で最後の指導を行った。

 親方の出身地・北海道旭川市の後援者ら約30人が見守る中で、期待の十両・旭秀鵬には「自分の型をつくらないと勝てない」、同じ旭川出身の幕下・旭大星には「おまえの稽古を見るために皆が来てくれたのだからしっかりやれ」と普段通りに愛情たっぷりの厳しい言葉を送った。

 大島部屋はこの日限りで閉鎖され、力士は17日から移籍先の友綱部屋で稽古をする予定。最後の指導を終え、大島親方は32年の長い歳月を過ごした土俵を見つめ、一人涙を流した。そこに偶然風呂から上がった旭秀鵬と旭大星が現れ、師匠の姿を見てもらい泣き。横綱・旭富士ら10人の関取を育てた名伯楽は「子供と同じ。それ以上にかわいかった」と表現する愛弟子に対し、声を振り絞りながら「がんばれよ…」と最後のエールを送り、土俵に別れを告げた。

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2012年4月17日のニュース