宮里藍「いい雰囲気」今季初戦初日にいきなり首位!

[ 2012年2月17日 06:00 ]

第1ラウンド、ホールアウトし笑顔を見せる宮里藍

USLPGAツアー ホンダLPGA第1日

(2月16日 タイ・パタヤ サイアムCC=6469ヤード、パー72)
 今季初戦の初日を最高の形で終えた。米ツアー6年目を迎えた宮里藍(26=サントリー)は5バーディー、ノーボギーの67をマーク。2年前にも優勝を飾った相性のいい大会で最高のスタートを切り、いきなり単独首位に立った。2位にはチェ・ナヨン(24=韓国)ら5人。日本勢は4人が出場しており、宮里美香(22=NTTぷらら)はイーブンパーの26位につけた。

 宮里の新シーズンが華々しく幕を開けた。ギラギラと照りつける日差しを浴びながらも、涼しい顔をして積み上げていった5バーディー。一つのボギーも叩くことなく、今季初戦の初日からリーダーボードのトップに躍り出た。

 「アプローチを含めてアイアンの距離感がよかった。いい雰囲気があって、いい形で自分をコントロールすることができた」。1番パー5で残り72ヤードから3打目を30センチにピタリとつけてバーディー発進。安定したショットでフェアウエーを外さず、砲台グリーンも手前から丁寧に攻めた。グリーンを外した4回もアプローチを寄せて危なげなくパーを拾っていった。

 一昨年は優勝を飾った同大会で、昨年は29位と振るわなかった。今年とは違うグリーンの硬さに悩まされた面もあるが、宮里が挙げた最大の違いは「オフシーズンのクオリティー」。年間5勝を挙げた一昨年はオフまで大忙しだったが、昨季終了後は時間に余裕を持たせた。おかげで「家族とも会って、姪(めい)っ子とも遊べた。一昨年は少し忙しすぎましたね」と心身ともにリフレッシュできた。

 「そのかいあって練習にも集中して取り組めた」。開幕に向けては例年通りに米アリゾナ州で、2回に分けて合宿を行ってきた。父・優さんや兄の優作が代わる代わる合流。納得のいく練習ができたからこそ「今年も目標はプレーヤー・オブ・ザ・イヤー(年間最優秀選手賞)。あとはメジャーチャンピオンになりたい」と3年連続で掲げてきた目標にメジャー優勝を上乗せした。

 9番パー4では2打目を50センチにつけて楽々バーディーを奪い、11番では2メートルのパットを沈めてしぶとくパーセーブ。12番パー3では同組のポーラ・クリーマー(米国)のホールインワンを一緒に喜んだ後に、自らも3メートルのバーディーパットを決めてガッツポーズ。最後まで手綱を緩めず、昨年10月の台湾選手権以来の首位発進。「いい形で初日を終えることができた。暑くて長い一日だったので、残り3日間の体力のマネジメントをしていかないと」。あまりの暑さに苦笑しつつも、気持ちよさそうに汗を拭う宮里。その表情が充実したラウンドの証明だった。

 【藍の過去2年の開幕戦】

 ▼10年 3位から出た最終日に自己ベストタイの63をマーク。6打差をひっくり返して、米ツアー2勝目となる開幕戦Vを大逆転で飾った。

 ▼11年 初日に首位と12打差の44位と出遅れ、その後も低空飛行。通算4オーバーの29位に終わり、史上7人目の開幕戦連覇を逃した。

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