全英女子切符獲る!有村、ピタッと2打差2位

[ 2011年6月11日 06:00 ]

18番、惜しくもバーディーパットを外し座り込んで悔しがる有村

サントリー・レディース第2日

(6月10日 兵庫・六甲国際ゴルフ倶楽部=6499ヤード、パー72)
 8位から出た有村智恵(23=日本ヒューレット・パッカード)がボギーなしの67で回り、通算7アンダーで首位と2打差の2位に浮上した。ショットがピンに絡み、新パターも好調。今季初勝利に向け好位置につけた。ホステスプロの宮里藍(25=サントリー)は2バーディー、1ボギーの71で通算3アンダーの14位に後退。今コースでの大会レコード64を出した李知姫(イチヒ)(32=韓国)が通算9アンダーで首位に立った。
【第2R成績】

 ショットとパットがかみ合った有村が会心のゴルフを見せた。大きくグリーンを外したのは2ホールだけ。「危ないパーパットをすることなく淡々とできた」とボギーなしのラウンドを満足げに振り返った。

 1番パー5で残り120ヤードの第3打をPWで15センチに付けてバーディー発進。その後も好ショットを連発し、10番からの3連続を含む5バーディーは全て2メートル以内に付けた。今大会から替えたオデッセイのマレット型パターも前日に約2時間の練習をしたことで「距離感が良くなった」とチャンスを確実に沈めた。

 オフのスイング改造で強い弾道が打てるようになり、今季初戦だった2月の米女子ツアー、HSBCチャンピオンズで2位に入った。だが、時間の経過とともに修正点である「球をつかまえる」という意識が強くなりすぎ、ショットが左に出るようになった。1カ月ほど前に原因に気付いて調整。今週は左へのミスがない上に「飛距離が戻っている」と復調を実感している。5月から悩まされていた腰痛も回復し、不安要素はなくなった。

 大会開幕前の7日、同じ熊本出身でジュニア時代から親交のある仲西盛弘さんの母・美穂子さんが、がんのために47歳で他界した。今大会で優勝すれば全英女子オープン(7月28日開幕)の出場権が得られるだけに「お姉さん的な存在だった」と慕う美保子さんに報告しようと、目の前の一打に集中している。先月はマネジャーと2人で高校時代を過ごした宮城県を訪れ、山元町の避難所で子供たちを元気づけた。「いろんな思いを抱えてみんなやっているけど、その中で自分が一番いいスコアを出したい」。強い信念を持ち、今季初優勝を目指す。

 ▽全英女子オープン出場権 今大会終了時点で賞金ランク5位以上に権利が与えられる。既に上位3人の佐伯、アン・ソンジュ、横峯は確定。4位不動は予選落ちしたため、他の選手の結果待ちとなる。5位李知姫、6位北田、7位茂木は単独2位以上で賞金ランク5位以上が確定。12位有村は優勝で出場権が得られる。

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