海外最高のハーフ31 遼「攻め」貫き2位発進

[ 2011年3月12日 06:00 ]

納得のラウンドに、笑顔の溢れる石川遼

世界ゴルフ選手権シリーズ・キャデラック選手権 第1日

(3月10日 米フロリダ州ドラル TPCブルーモンスター・ドラル(7334ヤード、パー72))
 石川遼(19=パナソニック)が12番まで終えて、1打差の暫定2位と好スタートを切った。約3時間の雷雨中断の影響で、プレーした66選手のうち11選手しかホールアウトできず、第1ラウンドは日没サスペンデッド。8メートルのパットを沈めてバーディー発進した石川は、一時は首位にも立ちながら着々とスコアを伸ばした。ハーフ31は海外大会での自己ベストとなった。11日の第1ラウンドの残りで、石川遼は15番と17番でバーディーを奪い、日没となった前日と合わせて8バーディー、1ボギーの7アンダー、65で2位と好発進した。ハンター・メイハン(米国)が8アンダーで首位。続いて第2ラウンドが行われる。

 「Vamos!Vamos!」。同組のベガスを応援する聞き慣れないスペイン語が飛び交う中、石川が勢いよく飛び出した。大勢のベネズエラ人ギャラリーに見せつけるように鮮やかなバーディーラッシュを展開した。

 「スコアは出来過ぎ。最初のバーディーが大きかった。あれぐらいの距離が入ってくれるとゴルフが全然違うんだなと」

 1番パー5は、ラフから25ヤードのアプローチは大きくショートしたが、8メートルのバーディーパットをねじ込んで勢いに乗った。100ヤード前後のショットが安定し、アプローチのミスも好調なパッティングがカバー。前半だけで5バーディーを奪い、海外大会では自己ベストとなるハーフ31をマークし、一時は首位に並ぶ快進撃を展開した。

 海外では周りの選手に影響され、日本での攻撃スタイルを貫けないことを課題としていたが、この日は違った。初ボギー直後の11番パー4では、他の2人が刻んだのを見た後で果敢に1Wでフェアウエーに運び、バーディーを奪い返した。「2人が刻んだホールでドライバーを打ったのが何回もあった。物凄い2人とプレーしても物おじしなくなってきた」と自分のやり方を貫き通した。

 スタート前には雷雲が接近して試合が一時中断。瞬間最大風速23メートルの暴風雨でテレビの中継塔は倒れ、リーダーボードもぐしゃぐしゃに倒壊した。しかし、雷雲が過ぎ去るとブルーモンスターの風はおだやかになった。「それもラッキーだった。でも、あしたはあしたの風が吹く。きょうとは違った1日になると思うので、そこは覚悟して準備したい」。世界のトップが集う今大会。まだまだ気が抜けないことは誰よりも石川が理解している。

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