八百長問題で臨時理事会 78人から疑惑の返事なし 

[ 2011年2月14日 21:44 ]

 日本相撲協会は14日、東京・両国国技館で臨時の理事会を開き、親方5人、外部有識者3人の計8人で構成する八百長の再発防止委員会の設置を決めた。今後、人選を進める。

 臨時理事会では、八百長問題の解明を進める特別調査委員会(座長=伊藤滋・早大特命教授)から2度目の調査報告を受けた。調査は全容解明に至っていないため、十両の千代白鵬や清瀬海、竹縄親方(元幕内春日錦)、三段目恵那司の関与認定者への処分は先送りとなった。

 特別調査委員会は同日、理事会に先立って、メールなどで疑惑が浮上した14人や、それ以外に一昨年九州場所以降に十両以上を経験した78人からの聞き取り調査の結果をまとめた。伊藤座長は理事会後の記者会見で「(14人以外に調査対象とした)78人からは、疑惑を思わせる返事はいただいていない」と述べた。14人に対する聞き取りは継続するが、78人への追加の面接は現時点では行わないとした。

 ただ村上泰委員は「具体的に(名前が)出ている例はないが、うわさ的なものはいろいろある」と話した。

 伊藤座長は協会員に対するアンケートで6人が八百長のうわさなどを聞いたことがあると回答していたことを明らかにし、6人からは聞き取り調査を行う。

 理事会では、相撲協会員を対象にホットラインを設置し、広く八百長問題への情報提供を求めていくことも承認した。千代白鵬、清瀬海、竹縄親方への給与支払いについて一部理事らから支給を保留する意見が出ていたが、放駒理事長(元大関魁傑)は「(返上を)申し出る人が出ることを願っている」と述べるにとどまった。

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2011年2月14日のニュース