4大会目、カバディで「仲間にささげる」悲願のメダル

[ 2010年11月24日 21:15 ]

 広州アジア大会のカバディで24日、日本男子がマレーシアに圧勝。1次リーグを2勝1敗で抜け、初のメダル獲得を決めた。右足首のけがを押して4大会連続出場した新田晃千選手(38)はマット上で抱き合い、「この勝利を日本でカバディにかかわる仲間たちにささげたい」と喜びを爆発させた。

 この日は、相手の足元にスライディングしながら接触するプレーで得点を重ね、勝利に貢献。「若手に経験を積ませたい」と前半で退いた。
 日本でマイナースポーツ扱いされるカバディ。前回のドーハ大会を前に日本側は選手派遣見送りを検討したほど。今大会から正式種目となった女子は、選手から「実費負担でも」と声も上がったが、派遣は見送られた。
 新田さんは大正大学入学時、先輩に誘われた。「頑張れば、アジア大会に行けるぞ」。五輪競技ではなく、アジア大会が事実上、最高峰の舞台。埼玉県の小川高校ではレスリング部。捕まえる、押さえ付ける、素早い動きは得意だ。大学2年で日本代表に。
 卒業前にはカバディ発祥の地インドに渡り、警察チームの練習に参加。理にかなった身のこなしや奥深さを知った。競技に集中できる環境を求めて転職し、今は法律事務所の事務職員だ。
 気付けば、他国も含め出場選手中、カバディで最高齢に。「40歳までは続ける。まだまだうまくなる自信がある」。25日の準決勝の相手は、武者修行先のインドだ。

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2010年11月24日のニュース