屈辱味わった逸材「一度下を見た者だからこそ分かる何かがある」

[ 2010年11月24日 12:53 ]

 アーチェリー男子個人で天野が順当に8強入りした。3回戦は、団体で敗れた台湾の選手との対戦。1、2セットは同点で、3、4セットにそれぞれ30点満点の29点をマーク。勝負どころで振り切り、ほっとしたような笑顔を見せた。

 高校時代から将来を期待された逸材だが、どん底を味わった。3年前、北京五輪出場枠を懸けたアジア大陸選考会。格下の相手との対戦で、まさかの0点を打った。自身だけでなく、団体の五輪出場も逃した。「打つのが怖くなってしまった」。国内大会も予選落ちが続き、所属チームの先輩のマネジャーを務める屈辱も味わった。
 ことしに入ってようやく復調し、今大会の代表に滑り込んだ。「一度下を見た者だからこそ、分かる何かがある」。一回りたくましくなった25歳が、団体で逃したメダルに向けて準々決勝に勝ち上がった。(共同)

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2010年11月24日のニュース