遼くんスーパーショット連発!3差3位浮上

[ 2010年10月31日 06:00 ]

13番、林からスライスボールを放ち、ナイスリカバリーを見せる石川

 男子ゴルフツアーのマイナビABCチャンピオンシップ第3日は30日、兵庫・ABCゴルフ倶楽部(7217ヤード、パー72)で行われ、賞金ランク3位の石川遼(19=パナソニック)が68で回って通算7アンダーとし、首位と3打差の3位に浮上した。13番では木の真後ろから大きなスライスをかけてグリーンに乗せるスーパーショットを見せるなど、ノーボギーで回った。賞金ランク首位の金庚泰(24=韓国)と矢野東(33=フリー)が通算10アンダーでトップに並んだ。

【第3R成績】

 やる気になった石川はひと味違う。台風14号の接近に伴い第3ラウンドの開催が危ぶまれたが、結局は午前中に弱い雨が降っただけ。「(残り)36ホールやらないと追いつけないと思っていたので、できると聞いて燃えました」。首位との差を6打から3打に縮め、優勝圏内に浮上した。
 台風はそれたが、不規則で強めの風が吹いた。その悪条件の中でノーボギー。12番パー3の第1打は強風に戻されて手前のバンカーに入れたが、目玉から1メートルに寄せてパーを死守した。前日にグリーン周りの特訓を敢行した成果を出すと、13番パー4ではスーパーショットが飛び出した。木の真後ろからの残り105ヤードの第2打。9Iを手にするとピンに対して大きく左を向いて打ち、スライスをかけてグリーンに乗せた。どこに打つのか疑心暗鬼だったギャラリーからは大歓声がわき起こった。ピンチでパーを拾い「ほぼイメージ通りのショット。大満足」と胸を張った。
 約2440万円差で賞金ランクのトップに立つ金庚泰を追い上げる態勢は整った。18番でイーグルを逃し、今大会3年連続の最終日最終組はならなかったが、ライバルと同組を避けられたことはプラスと言える。金庚泰とは相性が悪く、韓日対抗戦では7打差で完敗し、同組になった日本オープン最終日では64で回られ、優勝を奪われた。「むしろ最終組でなくて良かったのかな。庚泰とはいつかは直接対決で上回りたいと思うけど、違う組でプレーしてどうなるか。自分でも楽しみ」とプラスにとらえた。
 「前半がアンダーパーならチャンスが広がる」。最終組の1つ前からバーディーラッシュを仕掛けてプレッシャーを与え、逆転Vを目指す。

 ≪最大は6差逆転≫石川はツアー8勝のうち3勝が逆転優勝。今年5月の中日クラウンズ最終日に58をマークし、6打差の18位から優勝したのが最大差逆転。

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2010年10月31日のニュース