同学年対決で奮起!遼くん、巻き返して3差4位

[ 2010年10月15日 06:00 ]

ホールアウトし、握手をする石川(左)と松山

 男子ゴルフツアーの日本オープン第1日は14日、愛知県名古屋市の愛知カンツリー倶楽部東山コース(7084ヤード、パー71)で行われ、大会最年少優勝を狙う石川遼(19=パナソニック)が6バーディー、3ボギーの68で回り、首位と3打差の4位と好発進した。一時は1オーバーに後退したものの、15番パー4で1オンに成功し2パットで楽々バーディーを奪うなど、後半スコアを伸ばした。先週のアジア・アマチュア選手権に優勝し、来年のマスターズ出場権を手にした松山英樹(18=東北福祉大1年)は同学年の石川と同組で回り、同じく68で4位につけた。65で回ったハン・リー(33=米国)が単独首位に立った。

 最大の見せ場は15番パー4。319ヤードの左ドッグレッグ。石川のティーショットは高弾道で左の林を越えて、直接グリーンに落下。コロコロと転がってピン横4メートルで止まった。石川自身は落下地点が見えなかったため、グリーンに近づいてから確認し「イメージ通りだったけど、あんなに奥まで転がっているとは」と驚いた。イーグルは逃したものの、2パットで楽々バーディーを奪った。
 石川にとって因縁のホールだった。07年日本アマの第2ラウンド。当時は6番だった、このホールで、1オン狙いに失敗してOBを打ち、ダブルボギーを叩いた。その後、流れをつかめずに予選落ちした。その悔しさを覚えているだけに、この1打には価値がある。
 グリーン右側、池寄り切られた嫌なピン位置に対して、ドライバーを振り回さず「70%の力で」打ってコントロールしていた。計算通りの結果に「あそこでいいショットが打てたのが成長の証」と3年間の成果を実感していた。
 10、11番の連続ボギーでつまずき一時は1オーバーに後退したが、同組で回った同学年のライバルの活躍に奮起した。日本人アマ初のマスターズ出場権を手にした松山が16番であと5センチでホールインワンというスーパーショットを見せると、直後の17番でカラーからの8メートルをパターで沈めるバーディーを奪い、“主役はオレだ”と言わんばかりの派手なガッツポーズ。「松山選手に引っ張られる感じでいいプレーができました」と会心の笑顔で振り返った。
 後半は関節の柔軟性を保つよう、ストレッチを多くした。その成果もあって終盤に巻き返し、首位と3打差の4位につけた。1928年第2回大会優勝者・浅見緑蔵の19歳9カ月7日の大会最年少優勝記録更新へ絶好の位置だ。藤田、金庚泰ら賞金王を争う面々も上位に付け「そういう意味でもモチベーションは高いです」と気合が入る。初のメジャー制覇へ、石川がバーディーを積み重ねる。

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2010年10月15日のニュース