谷亮子氏 現役引退「競技生活を断念する」

[ 2010年10月15日 14:34 ]

記者会見で柔道の競技引退を発表し、小沢民主党元代表と握手する参院議員の谷亮子氏

 柔道女子48キロ級で2000年シドニー、04年アテネ五輪で2大会連続金メダルを獲得した参院議員の谷亮子さん(35)が15日、東京都内で記者会見し「本日、競技生活の第一線から退くことにいたしました」と、現役から引退することを発表した。全日本柔道連盟(全柔連)には強化指定選手の辞退届を提出した。

 理由については所属する民主党幹部に「柔道の合宿などと議員生活の両立は困難」などと説明しているという。記者会見では「スポーツの振興や環境づくりに尽くしたい」と国政に専念するためとした。同席した民主党の小沢一郎元代表は「びっくりしたが、この決断を尊重したい。欧州では仕事を持ちながら政治をする人もおり、二足のわらじという考えは了見が狭い」と話した。
 谷さんは今夏の参院選に民主党から立候補して初当選。同党のスポーツ議員連盟会長に就任、政治活動を続けていた。
 谷さん(旧姓田村)は昨年10月に夫でプロ野球巨人の谷佳知選手との間に第2子を出産。12年ロンドン五輪への挑戦を公言しながら、実戦からは遠ざかり、9月には全柔連から強化指定ランクを最高のナショナルから2番目のシニアへと降格させられていた。
 柔道の人気漫画の主人公にちなんで「ヤワラちゃん」の愛称で親しまれた谷さんは、16歳で臨んだ初の五輪となった1992年バルセロナ大会では銀メダル。96年アトランタ大会も決勝で敗れたが、シドニー大会とアテネ大会で連覇。08年北京五輪は銅メダルだった。世界選手権は6連覇を含む優勝7度をマークしている。

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2010年10月15日のニュース