競泳日本代表の25歳OWで12年五輪挑戦

[ 2010年7月27日 13:26 ]

オープンウオーターのジャパン・オープン女子10キロで初優勝した貴田裕美

 競泳女子自由形長距離の25歳、貴田裕美(ALSOK群馬)が自然の海や川などで泳ぐオープンウオーター(OW)に挑戦している。2008年北京五輪で初採用された種目。8月の米カリフォルニア州アーバインでのパンパシフィック選手権では自由形と掛け持ちの予定で「しっかり結果を残したい。(12年ロンドン)五輪もチャンスがあれば出たい」とやる気十分だ。

 18日に千葉県館山市で行われたジャパン・オープンで10キロに初参戦。強風で高い波を受けて「驚いた」そうだが、男子の上位勢に交じって冷静なレースを展開し、2時間以上の長丁場で初優勝した。「ペースを守っていけた。泳ぎやすかった」と好感触をつかんだ。
 適性はありそうだ。競泳では01年と05年の世界選手権代表。目標確認のため、顔を上げて泳ぐことが苦ではなく、日本水連の鷲見全弘オープンウオーター委員長は「彼女は腕を真っすぐ伸ばすフォームなので波の抵抗も受けにくい」と評する。世界トップと1500メートル自由形の持ちタイムに大きな差がなく、期待が持てるという。
 ただ、オープンウオーターは波の動きや風、潮の流れ、水温などの自然条件が異なり、コース取りも数カ所に浮いたブイが頼りで経験がものをいう。本人は「競泳なら1人に1コース割り当てられ、自分の泳ぎが結果につながるが、オープンウオーターは勝負になる。駆け引きも難しいし、経験を積みたい」と意気込んでいる。

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2010年7月27日のニュース