また発覚 遠い角界の浄化 暴力団と関係切れず

[ 2010年7月21日 11:51 ]

大相撲の松ケ根親方が宿舎として借りていたビル

 角界と暴力団との密接な関係が再び明らかになった。松ケ根親方(元大関若嶋津)が指定暴力団山口組と関係が深いとされる人物から借りたビルを春場所の宿舎にしていたことが21日、発覚した。賭博問題に揺れる日本相撲協会は、角界浄化をアピールするが、再生への道は遠そうだ。

 今年5月、昨年の名古屋場所で土俵脇の特別席「維持員席」の入場券が指定暴力団山口組弘道会側に渡り、幹部多数が観戦していたことが判明。相撲協会は、券を手配した木瀬親方(元幕内肥後ノ海)を2階級降格の処分とし、部屋も閉鎖となった。警察当局によると、その後も夏場所で指定暴力団住吉会系組長が維持員席で観戦したことが分かった。
 野球賭博をめぐる元大関琴光喜関への恐喝事件では、警視庁が7月、自称元組員で元力士の男を逮捕。野球賭博の胴元に暴力団関係者がいたとみて捜査している。また、相撲部屋を家宅捜索した際、暴力団関係者とみられる名刺を複数枚押収していたことも分かった。
 さらに貴乃花親方(元横綱)が7月、暴力団関係者との接触を2件報じられ、協会の特別調査委員会が調査を始めた。貴乃花親方は2件とも否定している。

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2010年7月21日のニュース