白鵬、朝青龍に並んだ!歴代5位の35連勝

[ 2010年7月14日 06:00 ]

気合の入った表情で、懸賞金を受け取る白鵬

 【大相撲名古屋場所3日目】横綱・白鵬が朝赤龍を寄り切り、元横綱・朝青龍の持つ平成の最多連勝記録35に並んだ。昭和以降では5位タイとなる。朝赤龍の立ち合いの変化をいとも簡単に見切ると、最後は左差し一気の寄りで完勝した。朝青龍超えを目指し、4日目は阿覧と対戦する。大関・琴欧洲は初日から3連勝を飾ったが、魁皇、把瑠都、日馬富士は敗れた。全勝は白鵬、琴欧洲ら6人となった。

 白鵬が、モンゴルの先輩・朝青龍がつくった平成の最多連勝記録35に並んだ。「平成だもんね。うれしいね。22年だもんね。うれしいですね」。前日に自己新記録となる34連勝を達成したときには「場所が場所だけにね…」と言葉を選んでいたが、この日は一転、素直に喜びを表現した。
 35連勝目を挙げた相手はくしくも朝青龍と同部屋で1年後輩だった朝赤龍。立ち合いで変化されたが、全く慌てる様子はない。「(朝青龍と)同じ部屋だし、簡単には勝たせないという気持ちがあったんじゃないかな」。間合いを計りながら左を差して一気に土俵外へ寄り切った。
 前日はモンゴルのスポーツの祭典「ナーダム」のモンゴル相撲をインターネットで観戦してリラックスした。「いい意味で集中してきてるね」。自身も賭博に関与していることが発覚し、一度は休場も覚悟したが、積み重ねる白星とともに一度揺れた心は立ち直りつつある。
 朝青龍が35連勝を達成したのは04年夏場所。その場所、新入幕の白鵬は前頭16枚目ながら12勝を挙げて敢闘賞を受賞した。「覚えているよ。新入幕だったからね」。13勝を挙げて優勝した先輩横綱は雲の上の存在だったが、いまや追いつき追い抜こうとしている。「(朝青龍の記録は)破られるためにあるんじゃない?」と胸を張った。
 朝青龍超えを果たし36連勝すれば、尊敬する大横綱・双葉山も66年前に達成した、昭和以降4位タイの記録に並ぶ。「私でいいんですかね」。野球賭博問題に揺れる角界を支える一人横綱に余裕が生まれてきた。

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2010年7月14日のニュース