同世代ライバルが遼くんにエール「米国で勝てる」

[ 2010年6月18日 06:00 ]

ちびっ子ファンに頼まれTシャツにサインする石川遼

 米メジャー今季第2戦、USPGAツアー全米オープンが17日、米カリフォルニア州ペブルビーチ ペブルビーチ・ゴルフリンクス(7040ヤード、パー71)で開幕。石川遼(18=パナソニック)は予選ラウンドで同組となったロリー・マキロイ(21=英国)から“米ツアー挑戦のススメ”を説かれた。米ツアー参戦1年目で早くも勝利を挙げた同世代のライバルに米国でも勝てる実力があると認められ、今大会は互いの存在を刺激にしながら上位進出を狙う。

 国こそ違うが、同世代のライバルとして意識し合う2人。今回、予選ラウンド同組となったマキロイから熱く、うれしいエールが石川に送られた。米ツアー初参戦となった今季、早々と勝利を挙げた21歳の英国人は「米ツアーで勝つためには、こっちに来た方がいい。リョウなら勝てる能力がある」と石川を高く評価し、一刻も早く米国で戦うことを勧めた。

 マキロイが米ツアー初勝利を挙げたのと同じ週に、石川も中日クラウンズで“ギネス記録”の58を出して逆転優勝。マキロイは「僕も2年前に出場したが、あのコースは物凄くトリッキー。最終日に58は本当に素晴らしい」とプレーを絶賛した。一方、石川は「自分とは技術の差を感じる。(生まれ年が)2年離れているが、自分が米ツアーで2年後に勝てるかというと、今のままでは駄目だと思う。そこは悔しい」と先を行くライバルの実力を認め、「自分はまだまだ日本でできることはある」とさらなる進化を誓った。

 今回は初めて練習ラウンドで1度も18ホールを回らずに本番を迎えた。4日間、いずれもハーフをこなしただけで無理せずに仕上げた。好調ゆえの調整方法で「やっとティーショットの狙い所、クラブ選択がスムーズにできました」と確かな手応えを口にした。

 予選2日間はマキロイ、60歳のワトソンと回る。マキロイは公式会見で「予選ラウンドでリョウ、ワトソンと回るのは最高」と抱負を述べたが、注目を集めるのは確実でいつも通りの姿勢で難コースに挑めなくなる可能性もある。「マキロイの刺激で雑念を消したい。2人でいいプレーをしたい」と石川。近い将来の米ツアー挑戦を見据える18歳は初めての全米オープンでライバルに食らいつき、飛躍への足がかりをつかむ。

 ◆ロリー・マキロイ 1989年5月4日、北アイルランド生まれの21歳。9歳の初ラウンドでホールインワンを記録。07年に世界アマチュアランキング1位になり、同年にプロ転向。09年に欧州ツアー賞金ランク2位。今年から米ツアーに参戦し、5月のクエイルホロー選手権で初優勝。石川遼、リッキー・ファウラー(米国)とともに名前の頭文字から「3R」と呼ばれ、注目の若手とされる。1メートル80、73キロ。

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2010年6月18日のニュース