13歳205日!遼くんの妹“兄超え”デビュー

[ 2010年3月17日 06:00 ]

笑顔でピースする石川葉子

 遼くんの妹がツアーデビューする。今年新設されたTポイント・レディース(19日開幕、鹿児島・鹿児島高牧CC)に主催者推薦で初出場する石川遼(18=パナソニック)の妹・葉子(13=松伏二中1年)が16日、会場コースで練習ラウンドを行った。兄の言葉を胸に初めてのプロトーナメントでベストを尽くすことを誓った。

 兄の応援でトーナメント会場は何度も訪れているが、選手として足を踏み入れるのは初めて。それでも物おじしない性格は兄と同じ。キャディーや記者と談笑し、父・勝美氏にアドバイスを受けながら葉子は楽しげに練習ラウンドをこなした。
 昨年、主催者から打診を受けたが「今の自分が出ていいのか私自身も迷った。最初は不安だった」という。勝美氏らに背中を押されて1月ようやく出場を決意した。
 「いろんな人が応援してくれるので、今は頑張ろうという気持ちが大きい。皆さんにいいプレーを見てほしいし、他のプロに迷惑を掛けないように練習を頑張ってきた」
 出場が決まってからは陸上部の部活を1時間ほどで早退し、練習場でアプローチを中心に毎日2時間以上打ち込んできた。試合でのベストスコアは77。2月にはこのコースで4日間練習し、試合と同じティーから自己ベストの72をマークして自信を深めた。
 兄の15歳242日を2歳以上上回る13歳205日でのツアーデビュー。兄譲りの豪快なスイング。平均飛距離は220ヤードで兄に及ばないがフェアウエーをとらえる正確さは兄より上。実績を考えれば予選通過も難しいため「結果は自分でも期待してないけど、とにかく80は打たないようにしたい」と目標を決めた。
 兄から直接のアドバイスはないが、新聞記事で「この経験を大事にするように」と話しているのを読んだ。「お兄ちゃんのコメントを心に刻んでプレーしたい。みんなが経験できないことをするので、それを将来に生かしたい」。遼くんの妹としてのプレッシャーを感じる様子もなく抱負を語った。

 <遼くんブツブツ「妹には甘い…」>Tポイント・レディースでツアーデビューする妹の葉子に石川がエールを送った。自身が父・勝美氏から「良いスコアを出そうとか、悪いスコアが出たらとか考えて緊張するのは早い。そんなことより、ドライバーを遠くに飛ばすとか、ラフからのロブショットをどう打つのかを考えるように」と日頃言われていることを引き合いに出し、目の前の一打に集中するようにとの心構えを語った。石川は「お父さんも同じようなこと言うと思う。でも、お母さんによると、妹にはかなり甘いみたいなんですよ」と笑わせた。

 ◆石川 葉子(いしかわ・ようこ)1996年(平8)8月26日、埼玉・松伏町生まれの13歳。1歳からクラブを握り、小1から本格的にゴルフを始める。08年8月ヨネックスジュニア選手権小学生高学年女子の部優勝。10年1月石川遼カップ茨城地区予選12~14歳女子の部優勝。得意クラブはドライバー。目標のプロは上田桃子。ゴルフ部のない松伏二中では陸上部で短距離の選手。100メートルのベストタイムは14秒55。得意科目は体育。苦手科目は数学。1メートル57、47キロ。血液型O。

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2010年3月17日のニュース