【第12回】心を癒してくれた“ボランティア”のチョコ

[ 2010年2月16日 06:00 ]

メインプレスセンターの日本人ボランティアの方々とJOCの方からバレンタインチョコが届きました

 モーグル女子決勝で上村愛子選手が4位に終わった13日の夜、会場のサイプレスマウンテンで、事件は起こりました。

 実は、五輪取材は「放映権」を持つテレビ局が優先で、新聞記者はその次なんです。この日の大雨の中、上村選手が記者の前に現れたのは、レース終了から1時間以上が経過してからでした。
 原因は、テレビ局の取材方法にありました。中継をご覧のみなさんはお分かりでしょうが、各局はタレントや元選手をキャスターに起用し独自色のアピールに躍起です。今大会のヒロインの1人に「うちのキャスターを」となれば、まあ、こうなります。1局10分の取材なら、それだけで…。「自分のことだけを考え、人がどう思うかを考えない」。ご意見は分かれるでしょうが、これじゃ21歳のスノーボード選手を批判する立場にはないでしょう。
 そんなささくれ立った気持ちを癒やしてくれたのが、翌14日のバレンタインデー。スポニチのオフィスに帰ってくると、新聞受けには手紙とともに、チョコレートが…。大会で働く日本語ボランティアのみなさんからでした。さらに、JOCの女性からも「頑張って」の差し入れが。朝4時にオフィスを離れ、朝8時にホテルを離れる労働基準監督署ビックリの五輪生活では、こんなことも事件です。テンション上がったり下がったり。人間って身勝手で、素敵な生き物ですよねえ。(首藤 昌史)

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2010年2月16日のニュース