鶴見 ロンドン五輪へ課題は跳馬の価値点アップ

[ 2009年10月17日 18:53 ]

 体操の世界選手権は16日、女子個人総合で鶴見虹子(朝日生命ク)が「ローマの恋人」といわれた池田敬子以来43年ぶりに銅メダルを獲得し、日本女子の新しい歴史を刻んだ。ただ、体操界はまだ北京五輪直後の世代交代期。3年後のロンドン五輪でもメダルを取るためには、課題も残る。

 鶴見自身も「五輪に向けて自信を持てたけど、価値点がまだ低い。もうちょっと上げたい」と話す。弱点の跳馬の演技価値点を上げることが、その第一歩だ。
 北京五輪前から挑んできた「後方伸身宙返り2回ひねり」を跳べる手応えをつかめてきた。ウクライナ代表を長年教えてきたバツラ・コーチが8月上旬に来日し、体幹を鍛える練習を入念に行ったことで、助走の力が上がった。スピードあふれる助走で跳躍に余裕ができ、さらに1回ひねることが可能になった。
 2回ひねりを決めることができれば、現行の1回ひねりより価値点で0・8点の上積み。単純計算なら、今回の優勝者を上回る合計得点も可能になる。「価値点を上げて、五輪まで自分の美しい演技を保ちたい」。17歳のエースは難しさと美しさの両立に果敢に取り組む。

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2009年10月17日のニュース