事件から再起の日体大「ここで喜んでも次につながらない」

[ 2009年10月17日 16:58 ]

 派手なガッツポーズや胴上げもなく、日体大は静かに本大会への切符と再出発を喜んだ。元部員が起こした大麻事件の影響で、予選会に回ることになった。「箱根で優勝」を合言葉に再起を目指した森主将は「ここで喜んでも次につながらない」と受け止めた。

 ゴール後、整列した部員の前で、菅原部長は「走れる喜びをかみしめてほしい。どん底まで落ちたら、はい上がるしかない」と訴えた。3カ月間の出場停止で目標を失いかけた部員もいた。だから別府監督は「目標を箱根一本に絞って練習から思い切りストレスを発散させた」そうだ。
 大学でレスリング部など不祥事が相次ぐ中、体操の世界選手権男子個人総合で優勝した内村航平の活躍に、陸上部員も奮起したという。予選会前は歴代の優勝トロフィーをふき直し、全員で復活を期した。大黒柱の森は「箱根で優勝し、強い日体大の看板に泥を塗ったことを少しでも取り返したい」と誓った。

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2009年10月17日のニュース