千代大海13度目休場…ホームで最多カド番更新

[ 2009年9月23日 06:00 ]

<秋場所10日目>玉乃島(左)に押し出しで敗れた千代大海

 大相撲秋場所10日目は22日、両国国技館で行われ、大関・千代大海(33=九重部屋)が平幕・玉乃島に押し出されて8敗目(2勝)を喫し、負け越しが決定。11日目から休場することになった。11月の九州場所では自身の持つワースト記録を更新する14度目のカド番となる。横綱・朝青龍は稀勢の里を寄り切って10戦全勝。琴欧洲が魁皇に、琴光喜が日馬富士にそれぞれ敗れ、1敗は白鵬1人だけとなった。

【10日目結果


 大関どころか、もはや幕内上位の力もない。立ち合いで突き放しにいった千代大海だったが、玉乃島は微動だにしなかった。苦し紛れに叩いたところをあっさり押し出されて6連敗を喫し、自身2番目の早さとなる10日目での負け越しが決定。支度部屋に引き揚げた大関は長い沈黙の後「休みます」と昨年初場所以来、通算13度目となる休場を明らかにした。
 この日の朝、師匠の九重親方(元横綱・千代の富士)と話し合い「負け越したら休場」の結論を出していた。今場所の2勝はともにはたき込み。左ひざやひじのケガで精彩を欠き、かつてファンを喜ばせた自慢の突っ張りは見る影もない。「いろんな(体の)悪いところとうまく付き合えていない。土俵に上がっても力が出せない」。大分出身だけに「(ご当地の)九州で再起を期すのか?」と聞かれても「今は何とも言えない。親方と…」と言葉を濁すだけ。土俵への意欲が薄れていることをうかがわせた。
 九重親方は「大関らしい相撲を取れていない。左ひざやひじなど満身創い。故障といかないまでも、自分の力を出し切れていない。あした病院で検査させる」と説明。一方、引退については「何でやめる必要があるの!?」と声を荒らげ「とにかく来場所にかけてやる。来場所駄目だったらどうかというのはあるけど、その次も10番勝てば(大関に戻れる)というのがある」と関脇に転落しても現役続行を勧める考えを示した。
 大関在位は史上1位の64場所だが、春場所では大関史上ワーストの2勝13敗を記録。2ケタ勝利は07年の九州場所が最後で、今年勝ち越した3場所も8勝するのがやっとの現状では、九州場所でカド番を脱出するのは難しい。このまま引退せず醜態をさらし続ければ、不名誉な大関として名前を残しかねない。

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2009年9月23日のニュース