千秋楽まで離れるものか!追う白鵬 不安は左ひじ

[ 2009年9月23日 20:49 ]

 【大相撲秋場所11日目】鋭く踏み込んで頭からぶつかった。全勝の朝青龍を1差で追うのは自分だけ。千秋楽の直接対決までは絶対に離れないという白鵬の強い思いが伝わってきた。

 先場所で左ひじを痛めたのが魁皇戦だった。差し手争いから左四つ。「左は深く差していたんで、それは全然(大丈夫)。まあ自然体で取るというのが自分の相撲ですから」と話す。右でおっつけ、慎重に寄り切った。
 この日は盤石だが、後半戦は本来の安定感を欠いた取り口が続いていた。気になるのが、初日からテーピングで固定し続けている左ひじの状態。担当のトレーナーは「今場所は左上手を取りにいきかけてやめた相撲があった。横綱だから無理だけど、長い相撲人生を考えると休場してもいいほどのけがです」と説明する。確かに左上手を引いた相撲は8日目を最後に影を潜めている。
 不安材料を抱えながら残り4日間に臨む。白鵬が過去に優勝した11場所のうち、追う展開で終盤戦に入ったのは2年前の秋場所のみ。この時は新入幕の豪栄道が単独首位だっただけに、容易に逆転できた。今回は朝青龍が先を走る。「追う展開は珍しいからな。思い切っていくだけだ」。逆境でどこまで踏ん張れるか。けがとの闘いも含め、白鵬の真価が問われている。

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2009年9月23日のニュース