女王へ前進!藍ちゃん 賞金ランク3位浮上

[ 2009年9月1日 06:00 ]

4位でホールアウトした宮里藍

 USLPGAツアーのセーフウェー・クラシック最終日は30日、米オレゴン州ノースプレーンズのパンプキンリッジGC(6546ヤード、パー72)で行われ、1打差の2位から逆転を狙った宮里藍(24=サントリー)は2アンダーの70で回ったが、2打及ばずに通算11アンダーの4位に終わった。米ツアー2勝目はお預けとなったが賞金ランキングでは3位に浮上。87年の岡本綾子以来となる賞金女王へ一歩近づいた。上田桃子(23=ソニー)と宮里美香(19=フリー)はともに通算4アンダーの27位。19歳の新人、M・J・ハー(韓国)が通算13アンダーで並んだ3人によるプレーオフを制して初勝利を飾った。

 入れなきゃ負けと分かっていた。だから狙っていった。18番パー4のグリーン左のラフからのアプローチ。チップインバーディーを決めればプレーオフ進出となる1打は、カップの脇を抜けて2メートルオーバーした。万事休す。大きく息を吐いた宮里から米ツアー2勝目の可能性が消えた。
 「あれだけ(パットが)入らないと無理だなって。打ち過ぎた場面もあったけど、自分のイメージとスピードが合わなかった。私の週ではなかったです」。敗因を語る宮里はサバサバとしていた。
 首位と1打差からスタートして7、8番の連続バーディーで首位に並んだ。しかし、直後の9番パー5では2打目を池に入れるミス。チャンスホールで痛いボギーを叩いた。出だしの2番で2メートルのバーディーチャンスを外したパットのタッチは最後まで合わないまま、15番で3メートル、16番では1・5メートルを外した。
 「今週は腰の痛みもあったので、それを考えればいい結果だと思う」。2勝目は逃したものの、7月の初V後は米ツアー3戦連続でトップ5入り。「優勝の経験は生きてる。緊張する場面でも考えていることがクリアだし、気持ちが高まりすぎることなく平常心を保てた」。精神力の充実が腰に不安を抱える中でも、最大限の力を引き出した。
 賞金ランクは1つ上がって3位に上昇。首位カーとの差も5万ドル詰めて約22万ドル差とした。「賞金女王というより、どれだけ最後までこの状態を続けていけるか。そこにフォーカスしたい」。米ツアー最終戦まで残り9試合のうち6試合に出場する予定。充実の一途をたどる宮里に、日本人2人目の賞金女王誕生のチャンスは十分にある。

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2009年9月1日のニュース