杉山　サービスゲームをキープできず失速

女子シングルス１回戦　サマンサ・ストーサーに敗れた杉山愛

杉山、瀬間ともに初戦敗退／全米オープン

　【全米オープン】相手コートに深く、杉山はボールを打ち込み、ストーサーの強打を狂わせた。だが要所で相手の力強いショットに押されて手打ちになり、パワーを完全に封じることはできなかった。「もう少しで勝てそうだったし、悔しさはある。今、できることはやった」と淡々と話した。
　過去の対戦では３勝１敗ながら、２５歳のストーサーはパワフルなサーブとストロークで世界ランキングを１５位まで上げてきた。杉山は、今や格上となった相手に丁寧なストロークで挑み、５８本もの凡ミスを誘った。
　４―３とリードした最終セット。ここでサービスゲームをキープできず、失速した。「サービスゲームで思ったように攻撃に結び付かず、相手の強打にやられた」。続く２ゲームも落とし、天を仰いだ。
　今季前半の不振が響き、現在の世界ランキングは７１位。日本勢のトップの座も森田あゆみ（キヤノン）に奪われた。「どれだけ世界のトップレベルと戦えるのか」を見極めようと臨んだ３４歳の戦いだった。「いまはテニスが良くなっている。やるべきことをしっかりやりたい」。６３度目の四大大会は初戦敗退。それでもベテランは前を向いた。（共同）