西武有終Vならず…37年の歴史に幕

[ 2009年3月24日 06:00 ]

日本製紙に敗れ有終の美を飾れず、ファンに頭を下げる鈴木(右端)ら西武選手

 有終の美を飾れなかった――。アイスホッケーアジアリーグのプレーオフ決勝第7戦は23日、DyDoアリーナで行われたが、今季限りでの廃部が決まっている西武(レギュラーリーグ2位)は、ラストゲームとなった最終第7戦で日本製紙(同4位)に2―3で敗れ、通算3勝4敗で優勝を逃した。1勝3敗から2連勝でタイに持ち込んだが、名門の最後を優勝で飾ることはできなかった。日本製紙は2季ぶり3度目の優勝を果たした。

 敗戦を告げるブザーが響き、37年間の栄光の歴史は幕を閉じた。東京・東伏見にある本拠地には平日にもかかわらず、2000人以上のファンで立ち見が出た。大声援の後押しを受けたが2―3の惜敗。鈴木主将は「(12月の廃部決定後は)苦しかったけれど、このチームだからここまでこれた。ありがとうといいたい」と涙をこぼした。
 開始3分に先制を許すなど、第2ピリオドの中盤までに0―3。シュート数では相手の30本に対し、54本と圧倒したがリズムに乗れなかった。終盤の猛攻で鈴木主将が2ゴールしたが遅かった。
 72年に国土計画として創部以来、日本リーグ13回、アジア・リーグ2回、全日本選手権11回の優勝。統合した西武鉄道も含め、日本アイスホッケー界を支えてきた名門が姿を消す。廃部を背負ったラストシーズンは全日本選手権優勝とリーグ準優勝。若林監督は「最後まで集中力を持って戦ってくれた。悔いはない」と胸を張った。

 <日本製紙 「まだ戦いたい」>全日本選手権決勝で敗れ、レギュラーリーグでも6戦全敗の西武を下し、2季ぶり3度目の優勝を成し遂げた。相沢監督は「疲れている中でよく守ってくれた」と選手を褒めた。西武の廃部について伊藤主将は「日本アイスホッケー界にとって大きなダメージ。このまま残ってもらって、まだ戦いたい」と下を向いた。

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2009年3月24日のニュース